内容説明
1970年頃から日本はアジアの低開発国に対する経済援助を活発に行ない始めた。そこで日本人は大きな歴史的誤りを犯した。それは、日本が求めてやまない「豊かさ」を、相手もまた同じように求めてやまないはずだというキメツケである。当時、日本政府からインドネシアに派遣された著者が、“援助する者とされる者”との「心のズレ」を自らの体験を通して鋭く綴った、日本とアジアを考える人びと必読の書である。
目次
序章 十数年の歳月は短いようで長い
インドネシアへの旅立ち
開発戦略をどうするか
文化と価値観のちがい
援助とはなにか
反日の構造を探る
補論 これからのアジアと日本
終章 当たらなかった2つの予測