内容説明
詩と信仰をひたぶるに生き、その直截な表白が近代詩の欠落を照射する、花と祈りの詩人の初の文庫版全詩集。第1巻には、前半期の兵庫御影時代に成った『詩集 秋の瞳』を中心に、出版の機会にめぐまれずにおわった詩群のすべてを収める。
目次
詩集 秋の瞳
詩稿1 『秋の瞳』時代
詩稿2 御影時代最後期
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
るぴん
35
図書館本。ほしおさなえさんの『活版印刷三日月堂』に出てきた八木重吉の詩が素敵だったので、手に取った詩集。八木重吉の詩は全く知らないと思っていたけれど、子ども達が小さい頃一緒に見ていた「にほんごであそぼ」の中で、曲付きで歌われていた「心よ」という詩が、彼のものだと初めて知った。てっきり金子みすゞの詩だと勘違いしていたなぁ。「こころよ では いつておいで/しかし また もどっておいでね/やっぱり ここが いいのだに/こころよ では 行つておいで」今でも曲に乗せて歌える♫2018/04/18
misui
7
宗教詩というジャンルがある。八木重吉の詩も一応はそれに分類されるのだろうが、重吉の場合は信仰に重ねて「静けさ」「悲しさ」そして「詩」への憧れがある。そうした憧れの中でひたぶるに見つめられた自己、あるいは風景や日常は、希求の故に衒いを捨てて時におかしみをも誘う。これがなんともいえず素朴で美しい。静けさの中で得られた詩はいつまでも輝きを失うことはない。「ほそい/がらすが/ぴいん と/われました」2013/07/02
postag
2
この人にとっての詩は、とても自分に引きつけられようとしていて、たとえば重吉にとって、詩が人に読まれるということは、僕とあなたという意味での人に読まれるのではなく、あなたというもう一人の僕に読まれるのだというそういう認識をもって書かれているように思われる。当然、ほかの詩人にもそういう性質は多少なりともあるだろうけど、重吉はその点で、詩をより自ら自身の方へ、強くひきつけているという気がする。それであるがゆえに、こういう言い方は陳腐かもしれないが、純粋で、そして切実。2015/04/15
ひろし
0
662009/01/18
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