ちくま文庫<br> 「ガロ」編集長

ちくま文庫
「ガロ」編集長

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  • サイズ 文庫判/ページ数 320p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784480021595
  • NDC分類 726.1
  • Cコード C0195

内容説明

1964年夏、奇妙な誌名のマンガ雑誌が、ちっぽけな出版社から創刊された。この「ガロ」のともした小さな炎は、またたくうちに大きく燃えあがり、驚異的なマンガ文化隆盛へとつながっていった。名物編集長が綴る戦後マンガ出版の裏面史。

目次

第1章 『ガロ』創刊のころ
第2章 大陸での夢と現実
第3章 特価本と赤本の世界
第4章 三洋社の時代
第5章 『ガロ』売れだす
第6章 個性豊かな新人たち

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kaoru

76
漫画が日本の文化と認められ漫画家が勲章をもらう時代になったが、その礎を築いた人々の物語。白土三平と共に『ガロ』を創刊した長井勝一氏の自伝。『カムイ伝』の連載、つげ義春、水木しげるなどの投稿などが『ガロ』の全盛期をつくった。夢を抱いて満州鉱山に就職するが1945年に帰国、敗戦の混乱のなかで闇屋を経験した後漫画出版に手を染める。白土三平との出会いが転機となり『ガロ』に連載された『カムイ伝』は全共闘世代にも影響を与えた。白土氏の最初の構想通りカムイがシャクシャインの叛乱に関わる物語になれば『カムイ伝』は⇒2021/09/18

つちのこ

42
白土三平、水木しげるといった戦後マンガ史に輝く巨匠を世に送り出し、続く新人発掘に力を注いだ功績は「ガロ」をおいて他にない。私は小学生のときから「ガロ」を立ち読みしていたませたガキで、1966年に掲載されたつげ義春の『チーコ』は、今もストーリーが瞼に浮かぶほどだ。「ガロ」は単なるマンガ雑誌ではなく、幅広い読者に支持され、社会的にも影響力をもっていたことが伺える。著者の着眼点の鋭さとセンス、時代を読む柔軟性、出版事業への志が職業マンガ家を育て、娯楽のマンガを日本が誇る文化の域へと作り上げた意義は大きいと思う。2025/01/18

だーぼう

26
凄いと妄想を膨らませていたけど、結局やっぱり凄かった。ようやく「ガロ」の全貌を知ることができた!ブログに感想を書きました。2016/05/28

なる

18
日本のマンガ文化におけるサブカルチャーの代表的なものといえる雑誌「ガロ」を立ち上げた編集長の、波乱に満ちたその半生を綴った記録。貸本マンガから雑誌へと戦後のマンガ出版がどのように変わってきたのを裏面から残した貴重な資料とも言える。戦時下から戦後の復旧、高度経済成長まで激動の日本を駆け抜け、クリエイターにも引けを取らない破天荒な人生を歩んだからこそ、今でも長くリスペクトされる雑誌となったのがわかる。白土三平、水木しげる、つげ義春といった巨匠が世に出るまでの裏エピソードも豊富でそこも読み応えあり。2024/10/16

ステビア

15
山師に憧れて満洲へ、そして貸本出版から『ガロ』創刊へ。気取らぬ文体で読みやすかった。2020/03/21

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