内容説明
アイディアが軽やかに離陸し、思考がのびのびと大空を駆けるには?自らの体験に則し、独自の思考のエッセンスを明快に開陳する、恰好の入門書。
目次
グライダー
不幸な逆説
朝飯前
醗酵
寝させる
カクテル
エディターシップ
触媒
アナロジー
セレンディピティ
情報の“メタ”化
スクラップ
カード・ノート
つんどく法
手帖とノート
メタ・ノート
整理
忘却のさまざま
時の試錬
すてる
とにかく書いてみる
テーマと題名
ホメテヤラネバ
しゃべる
談笑の間
垣根を越えて
三上・三中
知恵
ことわざの世界
第一次的表現
既知・未知
拡散と収斂
コンピューター
1 ~ 7件/全7件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Miyoshi Hirotaka
551
グライダーと飛行機は似ているが、悲しいかな、グライダーは自力で飛ぶことができない。しかし、学校では引っぱられるままにどこへでもついてゆく従順さが要求される。勝手に飛び上がっては規律違反。記憶と再生を中心とした知的訓練を行ってきた学校教育は、コンピュータがなかったからこそ有用であったが、同じ土俵で競うなら淘汰の法則が作用する。人間が真に人間らしくあるためには機械が手を出しにくいことができるようでなければならず、創造性こそ、そのもっとも大きなものだ。コンピュータが一人複数台となった現在を30年前に予見した本。2014/10/07
ehirano1
461
「思考の整理」として『一晩寝かす』という何でもない技とその効果には驚嘆させられます。凄い事ってのはやっぱりシンプルなんですね。2022/08/07
遥かなる想い
460
ひどく読みやすく、機智に飛んでいる。 グライダー人間と飛行機人間の例えは 言い得て妙である。1983年に書かれたこの本、 今再び読まれているらしいが、新鮮で面白い。 国語の入試問題を解いている気分になれるのが 素直に楽しい。2016/12/04
月讀命
456
東大京大で一番多く読まれている本という事で読んでみた。人間をグライダーに喩え、かつて学校の先生は、子供をうまく風に乗って飛ぶことができるグライダー型人間を作ろうとした。プロペラを持ち勝手な方向に飛んでいくグライダーは扱いにくいので嫌い作ろうとはしない。しかし、今日うまく風に乗れなければ飛べないグライダーは糞の役にも立たず、自分の進む方向に飛んで行けなければ価値はない。一番早く、安全に飛べなければ、存在意義がない。息子よ。プノンペンでも、シドニーでも、沖永良部島でも、何処でもいいので真直ぐ飛びたって欲しい。2010/06/20
うっちー
408
本質は変わっていないが、外山先生の想像以上にAI化が進んでいるにではないか2017/03/01