出版社内容情報
清沢満之という思想家はいかなる論理で宗教をめぐる哲学的思索を展開したか。厳密なテキスト読解によって従来の定説を覆し、真の全体像を呈示する著者渾身の書。
内容説明
明治期、真宗大谷派(東本願寺)の一僧侶としてその半生を生きた清沢満之。四十歳を待たずに病没したが、日本の哲学界に深い影響を与えた思想家でもある。しかしこれまで彼についてなされてきた理解は妥当なものであったのだろうか―。本書は、生い立ちや時代的背景を踏まえ、「教」「行」「信」「証」という四つの観点から清沢の宗教哲学の根幹に迫る。厳密なテキスト読解によって定説を覆し、清沢の全体像と思想的意義を鮮やかに呈示した著者渾身の書。
目次
序論 満之の生涯(幼少年期;東本願寺の改革;時代の新風;真宗の僧侶として)
本論 清沢満之の「教行信証」(「宗教」の根本原理;「行」の位置づけ;「信」と「知」の関係;「証」とはどういうことか)
補論 「精神主義」が抱える諸問題(没後数年間の清沢評;第一次「復権」の機運;第ニ次「復権」の機運;文言の書き換え;清沢満之の「復権」に向けて)
著者等紹介
山本伸裕[ヤマモトノブヒロ]
1969年生まれ。東京大学文学部倫理学科卒業。東洋大学大学院文学研究科仏教学専攻博士後期課程単位取得退学。博士(文学、大谷大学)。東京医療保健大学大学院医療保健学研究科准教授。専門は日本倫理思想史、生命倫理学、インド大乗仏教(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Go Extreme
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生涯:幼少期の教育 宗教への関心 哲学から宗教思想への転換 東本願寺改革 宗教的実践 宗教の本質:信仰の意義 倫理との関係 共同体形成 瞑想と儀式 社会的影響 行の概念:自力修行 他力信仰 念仏の実践 精神的成長 宗教的救済 信と知の相互作用:信仰の深化 知識の補完 直感理解 理論探求 宗教経験 悟り(証)の意義:精神的解放 安心の境地 瞑想 内省 宗教実践 精神主義:理論的矛盾 実践多様性 社会影響 科学対立 近代思想融合 教育改革と貢献:学問融合 禁欲生活 正信と迷信 倫理的役割 精神主義2025/03/12