筑摩選書<br> 南北朝正閏問題―歴史をめぐる明治末の政争

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筑摩選書
南北朝正閏問題―歴史をめぐる明治末の政争

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  • サイズ 46判/ページ数 256p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784480017796
  • NDC分類 210.45
  • Cコード C0321

出版社内容情報

南北朝時代の南朝・北朝のどちらが正統かをめぐる明治末の大論争は深刻かつ複雑な政治的・社会的事件だった。現代の歴史問題の原点となった事件を徹底検証する。



国定教科書の記述をきっかけとして起きた、日本の南北朝時代において南朝と北朝のどちらが正統かをめぐる明治末の論争は、当時の閉塞的な政治状況もあり、重大な政治問題と化した。最終的に政府は危機を乗りこえたが、深刻なダメージを負った。多様なアクターがそれぞれ自分の信念や思惑をもって活動した結果として生じた、深刻かつ複雑なこの南北朝正閏問題を、現代政治における歴史問題・皇室報道問題の原点として徹底的に掘り下げて考察。そこから浮かびあがる近代日本の特質に迫る。

内容説明

国定教科書の記述をきっかけとして起きた、日本の南北朝時代において南朝と北朝のどちらが正統かをめぐる明治末の論争は、当時の閉塞的な政治状況もあり、重大な政治問題と化した。最終的に政府は危機を乗りこえたが、深刻なダメージを負った。多様なアクターがそれぞれ自分の信念や思惑をもって活動した結果として生じた、深刻かつ複雑なこの南北朝正閏問題を、現代政治における歴史問題・皇室報道問題の原点として徹底的に掘り下げて考察。そこから浮かびあがる近代日本の特質に迫る。

目次

第1章 南北朝正閏問題の背景
第2章 南北朝正閏問題の突発
第3章 藤沢元造の質問に向けて
第4章 大日本国体擁護団と政府弾劾決議案
第5章 桂内閣による「第一の政治決着」
第6章 南北朝正閏論争の構造
第7章 桂内閣による「第二の政治決着」

著者等紹介

千葉功[チバイサオ]
1969年生まれ。学習院大学文学部教授。東京大学大学院博士課程修了。博士(文学)。専門は日本近現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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南北

51
読友さん本。1911(明治44)年に国史の教科書での南北朝時代の記述を巡って社会問題となった事件の経過とそこに関わった人物の略歴などの背景を明らかにしている。南北朝を並立して記述する国史の教科書に対し、水戸学や頼山陽の『日本外史』に影響を受けた漢学者たちの反発を受け、新聞各紙もあおり記事を掲載し、帝国議会でも問題となり、編纂に携わっていた喜田貞吉たちは休職処分となる。歴史教育に「あるべき論」を持ち込むのは間違いであり、三種の神器を根拠とする南朝正統論の考え方を受け入れることはできないと思う。2023/10/21

ムカルナス

10
明治末期の日本では南朝正統論が主流であったが国定教科書で南北朝並立が記されると官学アカデミズムへの対抗心から早稲田・慶応の漢学者が反発し、商業主義から読売新聞が対立を煽り、国会では野党が現政権攻撃材料とする。当初は誰もスルーしてたネタを反権力に利用できると判ると相手の言論には耳をかさず、曲解してまで自説を声高に叫び続ける・・攻撃のネタは違えど現代の野党やメディアの政権攻撃そっくりである。尊王と言いつつ北朝の末裔である天皇自身の気持ちは無視してるのは戦争に突入する昭和前期の姿に似ている。2023/10/03

maqiso

8
国定教科書を編纂した喜田は歴史教育の見地などから南北朝並立と書いたが、当時の教科書や世間は南朝正統派が大多数で反発が起きた。漢学者や新聞社、桂内閣と対立する野党によって政治問題となる。最初の質問演説はうやむやになったが政府の弾劾や新聞での議論は続き、内閣は南朝正統と決定した。宮内省ではそれまで正閏を未定としていたが、天皇が南朝正統に同意した。北朝を閏ではなく偽とする論者は世間でも教科書改訂の委員会でも少数派だったが、内閣によって北朝抹殺論が取られた。第二の政治決着は研究が進んでないのか唐突に見える。2023/08/15

(ま)

3
明治末国定教科書記載で起こった明治維新イデオロギーの歪みが噴出した騒動の顛末 歴史・道徳の混淆、政争・権力闘争に学閥闘争、マスコミの介入等々の結果支離滅裂に・・・お上のご意向は??2023/09/04

やご

2
ちょっと前に読んだ『南朝研究の最前線』によると、戦前の南北朝正閏問題が結果として戦後も長らく研究に影響していたとありました。そういう論争が政治・社会問題化したことさえあったというのは聞いたことがあったのですが、それ以上のことはさっぱりだったので読んでみました。この時代の知識が昔の高校日本史教科書程度しかない者からすると読みやすい本ではなかったのですが、その政治問題化する過程は少なからず示唆を受けるものがあります。(続く)→ https://gok.0j0.jp/nissi/1639.htm2025/04/02

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