出版社内容情報
プラトン、フッサールの哲学は、互いの意見を確かめ、共通了解をつくりだす「対話」の哲学であった。そのことを丁寧に確かめ、現在の対話に活かす方法を考える。
内容説明
哲学は、「根源的真理」を問うものではない。その最大の目的は、一人ひとりの生き方と社会のあり方をよりよくすることであり、その方法は、プラトンが描くソクラテスにはじまり、フッサールの現象学にて真価を発揮した「対話」である。分断が進む現代において、人びとの間で納得できる答えを見つけだす方法とは?近年の研究の集大成。
目次
第1部 「魂の世話」としての哲学―ソクラテスとプラトン(哲学はどうやって生まれたか―哲学と“軸の時代”;ソクラテスの生きた時代;魂の世話―『ソクラテスの弁明』;「~とは何か」の問い―『ラケス』;哲学対話の可能性;魂・国家・哲学・イデア―中期プラトンの思想)
第2部 「合理的な共通了解」をつくりだす―フッサール現象学の方法(二〇世紀哲学による「本質・真理」の否定;ギリシア哲学・幾何学・自然科学―共通了解をめぐる問題(一)
近代科学とともに生まれた難問―共通了解をめぐる問題(二)
現象学的還元と本質観取―現象学の方法(一)
現象学と“反省的エヴィデンス”―現象学の方法(二)
“超越論的還元”と認識問題の解決―現象学の方法(三))
第3部 どのように哲学対話を実践するか―正義の本質観取を例として(正義の本質観取―現象学の実践(一)
正義をめぐる問題と学説の検討―現象学の実践(二))
著者等紹介
西研[ニシケン]
1957年鹿児島県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科修士課程修了、東京医科大学教授(哲学教室)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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