筑摩選書
長崎奉行―等身大の官僚群像

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  • サイズ B6判/ページ数 233p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784480015419
  • NDC分類 322.15
  • Cコード C0321

出版社内容情報

江戸から遠く離れ、国内で唯一海外に開かれた町、長崎を統べる長崎奉行。彼らはどのような官僚人生を生きたのか。豊富な史料をもとに、その悲喜交々を描き出す。

内容説明

江戸から遠く離れた九州の最西端に位置し、唯一、海外に開かれていた長崎。この地を統べる長崎奉行は、行政・司法に加え、貿易の支配、キリシタン取締、そして経済官僚的な役割を担った。この要職の実態とはいかなるものであったのか。本書では、江戸期一二五人の奉行の中から特に興味深い人びとを取り上げ、その人物像、業績、評価などを、多くの史料をもとに描き出す。今も昔も変わらない官僚人生の悲喜交々とは―。

目次

序章 等身大の長崎奉行
第1章 女性スキャンダルが招いた結末―竹中采女正重義(一六二九~三三)
第2章 仏と閻魔の顔を持つ男―河野権右衛門通定(一六六六~七二)
第3章 長崎奉行の位階を上げた男―川口摂津守(源左衛門)宗恒(一六八〇~九三)
第4章 長崎市民人気ナンバーワンの長崎奉行―大森山城守時長(一七三二~三四)
第5章 将軍四代に仕えた経済官僚―萩原伯耆守美雅(一七三六~四三)
第6章 大岡越前に取られた名裁き―松浦河内守信正(一七四八~五二)
第7章 田沼意次の右腕になった紀州藩士二世―石谷備後守清昌(一七六二~七〇)
終章 職掌の変遷と江戸後期の長崎奉行

著者等紹介

鈴木康子[スズキヤスコ]
東京都生まれ。中央大学文学部国史学科卒、同大学院文学研究科国史学専攻博士後期課程単位取得修了。史学博士。オランダ国立ライデン大学史学科留学生、中央大学文学部・慶應義塾大学文学部非常勤講師などを経て、花園大学文学部教授、オランダ国立ライデン大学文学部史学科客員研究員(2007年)。専門は近世史、日蘭貿易史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mitei

166
長崎奉行だけでなく江戸時代の奉行所どこもこんな感じだったんだろうなと思った。ただ外交を担当する部門だから他とは違って厳しいところもあったんだろな。2014/01/28

たけはる

7
小説の資料用。長崎奉行の概略が知りたくて古書購入。いつの時代も中間管理職は大変だなあ……と同情しました。帯に「過労死寸前の激務」と書いてありましたが、まさにそれ。2020/10/29

150betty

1
(☆3)長崎の奉行として著名なフェートン号で切腹した人と遠山の金さんのおやじ以外の長崎奉行の業績や人となりをまとめた本。2014/11/07

wang

0
歴代長崎奉行を務めた人物から7名を取り上げて経歴などを上げる。そのことで長崎奉行が幕政の中でどういう役割を担っていて、それがどう変遷してきたのかを浮き彫りにする。私利私欲に汚れた豪腕、聖人君子のごとき徳のある人物や江戸ではなく長崎市民のために尽力した人物なども興味深い。初期は切支丹取り締まりや九州治安維持が重要であったが、次第に経済官僚化し、貨幣制度や貿易量制限のための外交交渉なども担うようになっていった。2017/08/06

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