筑摩選書
伊勢神宮と古代王権―神宮・斎宮・天皇がおりなした六百年

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  • サイズ B6判/ページ数 318p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784480015389
  • NDC分類 175.8
  • Cコード C0321

出版社内容情報

神宮をめぐり、交錯する天皇家と地域勢力の野望。王権は何を夢見、神宮は何を期待したのか? 王権の変遷に翻弄され変容していった伊勢神宮という存在の謎に迫る。

内容説明

伊勢神宮には二つの顔がある。一つは、伊勢地域に実際に存在する地域神社としての顔。もうひとつは、中央政権が構想した、天照大神がいるとされる国家的存在としての顔だ。両者をつなぐ存在が天皇の代わりに神宮を奉斎する斎王であった。伊勢と天皇はなぜ、いかにして結びついたか。中央政府にはどんな思惑があったのか。政治の変動に翻弄され斎宮が衰えゆくなか、神宮はいかなる変容を遂げ、現在に至るのか―。王権・神官・斎王という三者の関係から、伊勢神宮とは何かを問いなおす。

目次

都の動き1・国家が定義した「伊勢神宮」―『伊勢太神宮式』を読む
伊勢の動き1・伊勢地域の神としての「伊勢神宮」―『儀式帳』を読む
伊勢の動き2・斎王の存在感―『延喜斎宮式』を読む
都の動き2・奈良時代の伊勢神宮
伊勢の動き3・斎宮の大改革
都の動き3・神祇氏族、大中臣氏の成立
伊勢の動き4・伊勢国は誰のものか
都の動き4・神宮と新しい時代の神々
『太神宮式』と『儀式帳』
連動する都と伊勢1・揺らぐ国家、変わる神宮
末法の世の斎宮
神宮、中世へ
神宮の歴史を洗い直す―まとめとして
“プレ「都の動き」”・改めて古代史料を読み直す
“プレ「伊勢の動き」”伊勢神宮前史
律令国家は何を夢見たか
伊勢神宮とは

著者等紹介

榎村寛之[エムラヒロユキ]
1959年大阪生まれ。大阪市立大学文学部卒業、岡山大学大学院文学研究科前期博士課程卒業、関西大学大学院文学研究科後期博士課程単位取得修了、「律令天皇制祭祀の研究」にて、博士(文学)。現在、斎宮歴史博物館学芸普及課長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

紫草

6
すみません! 難しくて全然わからんかった!! 勉強して出直します。2023/02/14

みのくま

6
伊勢神宮と朝廷の600年の関係を詳述する本書は、読みにくいがとても面白い。伊勢神宮は出雲大社と異なり、あくまで律令制の中で運営されており、神話的想像力によって支えられていない。その為、時の権力者によって神宮の体制や位置付けが変化していく。その中で著者が重要視しているのが斎宮である。斎宮は古代王権と伊勢神宮の架け橋的存在であるが、その内実はほとんどわかっていない。しかし伊勢物語や源氏物語では斎王は異様な存在感をみせている。律令国家崩壊以前の伊勢神宮はどうやら現代の伊勢神宮とは全く違う機能を果たしていたようだ2021/10/08

みかん。

2
斎宮が十世紀前半には政治的な施設から文化的な施設へとシフトさせていく点が興味深いです。2024/12/24

陽香

2
201203152017/06/01

coldsurgeon

2
なぜ天照大神を祀る神宮が伊勢の地に作られたのかは、最期までよくわからなかったが、天皇家が伊勢神宮に託した思いが存在したことはわかった。2012/06/25

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