出版社内容情報
日本が水の豊かな国というのは幻想にすぎない。水を養うはずの森はいまや危機的状況だ。一体何が起こっているのか。百年先を見すえて挑む、森林再生プロジェクト。
内容説明
日本は水の豊かな国だと思われているかもしれない。しかし、それは幻想にすぎない。その水資源を養うはずの森では、驚くほど深刻な事態が進行している。下草が一本もない森、ヒノキや杉が立ち枯れ、鹿が跋扈し、竹林が雑木を侵食し、松やナラが大量枯死する…いったいなぜこのようなことになったのか。はたして森林と地下水の再生は可能なのか。そのためには何が必要なのか―。さまざまな難関を超えて、五十年百年先を見すえた森林再生プロジェクトに挑む。
目次
はじめに―その水は、持続可能な水ですか?
第1章 最初は、ほとんど無知でした
第2章 森があっても水は増えない?!
第3章 森づくりは道づくりから
第4章 森を脅かす思わぬ難敵
第5章 悪夢の連鎖
第6章 森から広がっていくつながり
あとがきに代えて―もっともっと、企業の力を
著者等紹介
山田健[ヤマダタケシ]
1955年生まれ。78年東京大学文学部卒業。同年、サントリー宣伝部にコピーライターとして入社。ワイン、ウイスキー、音楽、環境などの広告コピーを制作。現在は同社エコ戦略部・部長シニアスペシャリストとして「天然水の森」活動を推進している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
1.3manen
20
大切なのは、森があることで、 雨水が浸みこみやすい土壌が 出来上がるってこと(061頁)。 土が流されにくい、 山崩れを起こしにくい 山づくり(065頁)。 山道を築こうにも、 自然に逆らうと崩れるのは 明白(079頁上下の写真で、 上は自然な作業道、下は崩れる ことが想定できる、 人間本位の道)。 里山は、常時人間が攪乱を続ける ことで、多様な生き物が育まれる ようになった人為的生物多様性の 理念型のひとつ(152頁)。 生物多様性。 最重要なのは、自然の中では、 複雑で多様な生物で構成されている 集団2014/06/23
akira
18
図書館本。 少し思っていた内容とは違った。地下水メインというよりは森林の保護の方が内容が多い。しかしサントリーがこういった活動をしていることには驚いた。有名なコピー『水と生きる』はあらためて知ると素晴らしい。 最近は様々な自然災害による森林崩壊、山体崩壊が起きている。その原因がこれほど様々な要因だとは。自然のままがいいというのは、一概には言えないようだ。 「多様な木々は、土を耕すだけではない。崖崩れや土砂流出を防ぎ、貴重な表土を災害から守る力も発揮してくれる」2019/09/14
すくすく
7
「水と生きる」をコーポレートステートメントにしているサントリーの森を守る活動の奮闘記。恥ずかしながらこの本を読むまではこのコーポレートステートメントの背景に無理解だったと思い知る。水の存続が企業存続の必要条件だと定義し、第一線の森林、土壌、水の研究者、専門家とともに、具体的な活動を広げていることにも驚き。素人にもよくわかるように書いてくれているのでとてもよくわかるし、面白い。森の荒廃の危機的状況に胸が痛む、自分のできることは何だろうか。2025/05/25
takao
2
ふむ2022/08/29
林克也
2
山や森と水の関係が、こんなに問題を孕んでいるとは知らなかった。その入り口を教えてもらえた。人と自然の共生なんて言葉だけではどうにもならない深刻な問題であり、みんながもっと興味を持ち、注視し、長いスパンで落ち着いて行動ていかなければいけないと強く思った。 地下水の滞留期間は欧米大陸では数百年、数千年、数万年あるが日本では数年から数十年、地元DNAにこだわった植樹、鹿の増加による自然環境へのダメージ、等々とても参考になった。 2013/08/08




