内容説明
昭和12年7月7日、中国・北京郊外蘆溝橋で武力衝突した日中両国はついに最悪の事態をむかえ、全面戦争の様相を呈した。戦火は各地に飛火し、拡大の1歩をたどる。史上悪名高い南京虐殺事件・第2次上海戦の戦闘をヴィヴィッドに伝える目撃者ならではの迫真のドキュメント。
目次
第1部 さらば北京(逃亡者;紳士にして悪漢;7・7事件;北部戦線)
第2部 再度の上海戦(防衛に関する覚え書;ある戦闘の記録;神よりも偉大な)
第3部 日本は「共産主義を撲滅する」(殺人教育;戦火の跡を追って;工業合作社の誕生)
第4部 南方戦線(政界余録;「見失われた」紅軍;人民の軍隊)
第5部 竜は自らその傷を癒やす(自由中国の基礎;中国軍主力;中国の同盟者となった日本人)
第6部 中国「工業合作社戦線」(或る計画の果しなき冒険;国民党と官僚;成都への道;新中国の開拓者)
第7部 再び西北へ(中国に逆巻く潮;雨の旅;女戦士の大学)
第8部 赤はいかに赤いか(赤い予言者;中国共産党とソ連の戦略;新疆はトルキスタンの赤い星か?)
第9部 日本軍戦線の背後で(ゲリラ工業;ゲリラ戦の能率)
第10部 帝国主義か民主主義か(自由中国への希望;日本の勝算;神国の破壊せんとするもの;アメリカの前途)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Toska
17
出版は1941年、すなわち『極東戦線』(https://bookmeter.com/books/1867767 )の4年後。日中戦争の勃発を受け、著者が日本を見る目はますます厳しくなった。新たなプレイヤーとして中国共産党が加わったことも大きな変化。スノーが実見した第二次上海事変と銃後の四川省、そして延安解放区についての記述が特に詳しい。国民党の評価は相変わらず低いが、第4部で描かれる蔣介石のポートレートはこの人物の複雑な横顔を見事に捉えていて読ませる。2025/09/21
天茶
1
読みかけ26p、OLGLRL
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- 和書
- 八百春勝手に日中友好