内容説明
著者の若き頃がうかがえる表題作「場面の効果」、古きよき日本の風景を呼び起こす「田園記」など、三十六篇を収録。
目次
田園記
書画骨董の災難
夏の狐
肩車
貧乏性
おふくろ
場面の効果
悪戯
上京直後
フジンタの滝
私の鳥籠
パパイア
鳥の巣
引札
アスナロの木
つらら
早稲田界隈
源太が手紙
祝賀会の夜
め組の半鐘
日曜画家
机上風景
猫
御高評
におい
失念事
志賀直哉と尾道
八束・斐の川
湯河原沖
グダリ沼
塩の山・差出の磯
三浦三崎の老釣師
庄内竿
点滴
南豆荘の将棋盤
琴の記
著者等紹介
井伏鱒二[イブセマスジ]
1898年広島県生まれ。早稲田大学文学部中退。本名、満寿二。中学時代は画家を志したが、その後志望を文学に変え、のちに『山椒魚』と改題した事実上の処女作『幽閉』を1923年に発表し、小説家としての道を歩み始める。1938年『ジョン万次郎漂流記』で直木賞、1950年『本日休診』他により読売文学賞、1966年『黒い雨』で野間文芸賞など受賞多数。1966年、文化勲章を受章。1993年6月死去、95歳。釣り好きとしても知られ、釣りにまつわるエッセイも多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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