内容説明
「一太極二陰陽」の宇宙観は、その明解な論旨により、七・八世紀の日本の社会に深く浸透し、日本の文化の基盤を形作った。茶道、造園、能、数、絵画、仏像彫刻など日本を代表する文化が、いかにこの哲学の影響下にあるかを明らかにした、画期的論証。
目次
紫は何故、至高の色か―源氏物語によせて
陰陽五行と古代中国の楽器
能舞台の象徴性―易・五行による推理
幽霊の法則性
易・五行と庭園
易・五行と茶の世界
『古今和歌集』の成立
易・五行と枕詞
「瓢鮎図」と陰陽五行
御霊会と陰陽五行〔ほか〕
著者等紹介
吉野裕子[ヨシノヒロコ]
1916年東京都生まれ。1934年女子学習院卒。1954年津田塾大学卒。1975~87年学習院女子短期大学講師。1977年『陰陽五行思想から見た日本の祭』によって、東京教育大学より文学博士号授与
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感想・レビュー
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katsubek
22
なかなか評することの難しさを覚える書であった。筆者の博学ぶりには瞠目の思いである。が、それらの全てを一つの論理で捉えようとすることには、少々疑念と危うさが湧き上がってくる。いや、それでも、ひとつひとつの論は、楽しく興味深い。受け流すぐらいの軽い読みが妥当であるのかと思われる。2022/09/04
GX
2
この本を読むと、「三木」とか「八木」という名前にも意味があるのかな、と思いました。こういうことを知っても、特に何がどうこうなるわけではないですが、面白かったです。2016/09/24
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