ある奴隷少女に起こった出来事

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  • サイズ B6判/ページ数 310p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784479570165
  • NDC分類 936
  • Cコード C0021

内容説明

1820年代のアメリカ、ノースカロライナ州。自分が奴隷とは知らず、幸せな幼年時代を送った美しい少女ハリエットは、優しい女主人の死去により、ある医師の奴隷となる。35歳年上のドクターに性的興味を抱かれ苦悩する少女は、とうとう前代未聞のある策略を思いつく。衝撃的すぎて歴史が封印した実在の少女の記録。150年の時を経て発見され、世界的ベストセラーになったノンフィクション。

目次

1 少女時代(わたしの子ども時代;フリント家の奴隷生活;奴隷が新年をこわがる理由 ほか)
2 逃亡(プランテーション;逃亡;危険な日々 ほか)
3 自由を求めて(北へ!;フィラデルフィア;娘との再会 ほか)

著者等紹介

ジェイコブズ,ハリエット・アン[ジェイコブズ,ハリエットアン] [Jacobs,Harriet Ann]
1813~1897。ノースカロライナ州出身の元奴隷。幼くして両親と死に別れ、12歳で好色な医師の家の奴隷となり、性的虐待を受ける。奴隷という運命にたったひとりで立ち向かった、自身のドラマチックな半生を、知的な文体で克明に記述した『ある奴隷少女に起こった出来事』を後年著す。当時匿名で出版した事情もあり、「白人知識人が書いたフィクション」と見なされ、長く歴史から忘れ去られていた。しかし近年の研究により、著者が元奴隷少女のジェイコブズであり、記載された事項のほとんどが事実であると証明されると、現代人の深い共感を呼び、ベストセラーになっている

堀越ゆき[ホリコシユキ]
ジョージ・ワシントン大学大学院卒。東京外国語大学卒。少女時代をアメリカ、プラハで過ごす。現在世界最大手外資系コンサルティング会社勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やいっち

103
「奴隷制の真実を知的な文章で綴った本書は、小説と誤認され一度は忘れ去られる。しかし126年後、実話と証明されるやいなや米国でベストセラーに」という話題の本。「人間の残虐性に不屈の精神で抗い続け、現代を遥かに凌ぐ〈格差〉の闇を打ち破った究極の魂の物語」ということで、長く読み継がれると思う。2020/11/26

トムトム

99
人間としての自尊心とかの軽い話じゃない。子供を亡くした母親が「奴隷でいるより死んだ方がマシだった」と納得してしまうぐらい過酷。一時的にアメリカ嫌いになった。白人との混血がすすんで(レイプで!)、外見からは黒人だと分からないぐらいになっても母親が奴隷なら、その子供も奴隷。実話だよ。2019/07/18

ベイマックス

96
プロの作家ではないし、自分に起こったとこだから、文書にグロテスク感はなかった。「奴隷」と聞くと、処遇の冷徹さを思い浮かべていたが、そこまでではなかった。ただ、生活の辛さや、子供との別れ、殺害、7年間の屋根裏部屋生活などは、肉体的・精神的に苦境だったことは想像できる。◎肌の色や血液型など、人類が生物として生き残るための手段なのだろうに。歴史が始まる前、長い長い原始時代のように、生誕地で生涯を終えるような、自給自足の単調な生活であったなら、人種が交わることなく差別などしている余裕もなかったのだろうな。2020/11/23

星落秋風五丈原

92
当初この作品は、書かれていたことの実情があまりに惨かった事や文章が知的だった事から白人著者によるフィクションだと思われた。しかし彼女やその子供達が巧妙に悪辣な白人たちの裏をかいて生き延びた様を知れば「読み書きを知らない奴隷が書いたにしては知的すぎる」との指摘がいかに的外れかよくわかる。いともたやすく一人の女性の自由を奪える力を持っている国家や法は、理不尽な状態を「ありふれた」事にしてしまった。彼女の前にも後にも大勢いた苦しむ女性達が、本当の「ありふれた」日常を送ることができる、それこそが本当の国家だ。 2015/03/01

里季

87
ひどい話だ。奴隷制度の具体的な面を初めて知った気がする。アンクル・トムの小屋でもハックルベリフィンでも知りえなかったことを。この話は実際の奴隷少女が書いた自伝的ノンフィクションノベルズであるが、実に120年に渡って忘れられていたという。そして、この本が日本語に訳されたのは、翻訳家でも文学者でもないキャリアウーマンが、偶然キンドルで見つけたのがきっかけという。それをまた偶然新聞の書評で見つけて読むことができたこと、神様からのプレゼントかもしれない。2014/02/22

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