出版社内容情報
人気の植物系Twitterアカウントの中の人による初の著書!
コンクリートの隙間やフェンス沿い、空き地など、私たちの生活圏内に生えている身近な草花に限定した植物ガイドブック。
写真と名前、著者による分かりやすいけどマニアックな解説によって、身近すぎて普段は意識しない植物たちが、たちまちじっくり観察してみたくなる存在に変わる。歩くついで植物観察をする、というコロナ禍にもぴったりな趣味の提案。
内容説明
身近な道ばた植物114種を詳しく解説。
目次
コンクリートの隙間(スミレ;ヒメムカシヨモギ ほか)
植え込みの隙間(ゴウシュウアリタソウ;スギナ ほか)
空き地・公園(アレチヌスビトハギ;オオバコ ほか)
フェンス沿い(ヤブガラシ;アオツヅラフジ・ツタ ほか)
暗くて湿った場所(イノモトソウ;ヤブソテツの仲間・ノキシノブの仲間 ほか)
著者等紹介
瀬尾一樹[セオカズキ]
1994年、埼玉県生まれ。名前はペンネーム。樹木医・インタープリターとして、都内近辺とウェブを舞台に身近な自然の魅力を発信している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sin
79
定年退職した会社のアルバイトをすることになって、在職中より線路脇での待機時間が増えたせいか、前より雑草が気になる。むしりとられ、除草剤を撒かれて発生を阻害される雑草とひとくくりにされた身近な植物たちは、それでも毎年その線路脇に帰ってくる。スミレの紫につい見いってしまうことがあるし、名も知らぬ小さな小さな花はまるで緑を背景にした星粒のように心を和ませてくれる。この本で名前も知らなかった植物の名を知り、解説によってもたらされた知識に、一層興味を掻き立てられる思いがする。2022/02/16
seacalf
59
コンセプトがいい。コンクリートや植え込みの隙間、空き地・公園、フェンス沿いなど一見地道だが確かに存在している気になる身近な植物達を紹介している図鑑。雑草なんて言葉をつけて煙たがっているが、植物の立場からしたら人間によって無理矢理その生活スタイルにならざるを得なかったと言う方が正しいようだ。114種の植物紹介は特徴的な生態を簡潔に記しているので読みやすい。『身近な雑草の愉快な生きかた』と並行して読んだが、やはり写真だと圧倒的にわかりやすい。後半に少し樹木医らしい解説。次回は街路樹や雑木林編も作ってほしいな。2022/09/19
booklight
39
新宿南口から1時間ぐらいあるいて124種の草花が見つかる!色々な隙間に生え、その場所で一番優勢だったので生き残っている植物に、雑草、というはちょっと違うか。よくもまぁ手を変え品を変え生存競争を勝ち抜いているなぁと、進化の積み重ねの膨大な時間に呆然としてしまう。場所ごとに分けて丁寧にその特徴や生存戦略が書いてあり、読んでいると雑草というよりも特殊能力で生を謳歌していいるようにも思え、むしろ尊敬の目で見てしまう。そしてそういう場所でしか生きられないことも知り、たくましい、とみるのも一方的な見方とも知る。2023/08/14
hnzwd
22
道端に生えている野草を丁寧に説明してくれていてすごい。食べれるかも気になる所ですが、そこは自己責任か。2021/11/09
かふ
19
この季節桜ばかり見上げているが路地のスキマや地べたに春を告げるスキマ植物が花咲かせる。誰にも見向きもされず歌も詠まれないが、いつかそんなスキマ植物の歌を詠んでみたい。2021/03/30