出版社内容情報
民主主義はどのようにはじまったか? 正義と法はどちらが優先されるか? 思想家たちの格闘を描き、思考の源流を世界史に学ぶ
内容説明
神なき時代をどう生きるか?民主主義の起源は?法とは?正義とは?「戦争」は世界史の中でどのように変貌してきたか?もっと世界史が面白くなる、高校生からビジネスパーソンまで、必修特別ゼミ開講!
目次
第1講 法と正義(アイヒマンは有罪か?;「人権」の本当の意味 ほか)
第2講 戦争と平和(古代ギリシア・ローマの戦争観;「正戦」思想の時代―十字軍から大航海時代まで ほか)
第3講 理性と感情(知性と理性;デカルトの衝撃 ほか)
第4講 「わたし」と世界(「わたし」とはどこまでか?;二元論を超えたカント哲学 ほか)
著者等紹介
茂木誠[モギマコト]
東京都出身。駿台予備学校世界史科講師。首都圏各校で「東大世界史」「難関国立大世界史」等の国公立系の講座を主に担当。iPadを駆使した独自の視覚的授業が支持を集めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さきん
22
原書ばかりにして本書は放出しようと思ったが、来る子孫が入門書として入り口に読む内容としてはわかりやすいなと思って断念。さらに唯物論者でエピクロスでガチガチな祖父にも読んでもらいたくなった。後半のカントの理性と感性の統合への試みやキルケゴールの神との対峙など非常にわかりやすく解説。もっと今後は読者が増えることを祈る。2020/09/26
おおにし
22
今まで読んだ哲学史の本の中で一番わかりやすい。哲学者の思想はその哲学者が生きた時代と密接に関連しており、背景となる歴史とともに学ぶのが一番よいことを改めて感じた。著者は予備校の世界史講師だが、哲学の他に経済学や地政学にも詳しく、その世界史の講義はさぞ面白いことだろうと思う。予備校生に混じって、もぐりで受講してみたいものだ。2016/09/17
抹茶モナカ
19
哲学の歴史を概説した本。『ソフィーの世界』を手本にしたようなところもある哲学史の本で、集中講義形式。わかりやすくて、読みやすかった。引用も充実している。苦手分野なのだけれど歴史と哲学に興味があったので、丁度良さそうなタイトルだったので、読んでみた。お手頃な本で、学ぶ事の入口には良い本。ここから、読者それぞれに興味のある部分を掘り下げて行けば、良いんだろうな。それにしても、ニーチェの評価が低くかったなぁ。ケチョンケチョンだったな、ニーチェ。2016/04/24
はる坊
17
ルソーの思想が全体主義に近いものなんて初めて知った。学校ではホッブズ、ロックと並んで一括りに近代の政治に影響を与えた思想家として紹介されるけど、各々全然違うこと言ってるんだなー。本書ではその詳細が歴史の流れと共に記述されている。世界史の知識があればより読みやすく頭に入りやすいと思う。また読み返したい。2015/10/19
まさにい
15
憲法の思想的淵源を知りたくてこの本を買う。ホッブスやロックについては憲法の本にもしっかり書いてあるのに、ルソーについては記述が少ない。なので、ルソーについて知りたかったのが一番。特にルソーのいう『一般意思』とはどういうものなのかが知りたかった。この点この本を読んでよく解った。その他の思想・哲学については全くのド素人なので、この本で知識が増えた。そして知らないことが多すぎることを再認識。この後、著者推薦の『ソフィーの世界』を読んでみたいと思っている。2016/08/14