出版社内容情報
世界一おもしろい、哲学を使った「絶望からの脱出」!どんなにこじらせても、絶望したときに人は前に進める。「便所飯のパイオニア」「スクールカースト最下位」「人類愛教の教祖様」からの技術としての哲学。全国の書店員さんも笑った!
内容説明
便所飯のパイオニア、躁ウツ8年間、人類愛教の教祖さま…どんなにこじらせても、絶望したとき人は前に進める。歴代哲学者もとんでもない中二病だった!?
目次
プロローグ―どうせ、だれも分かってくれない
第1章 教祖さまになる 承認欲望―ヘーゲル
第2章 哲学にぶっ飛ばされる 真理なんてない―デカルト、カント、フッサール
第3章 苫野発狂 至福―プラトン、ニーチェ、バタイユ
第4章 絶望の達人 絶望と希望―キルケゴール、ルソー
第5章 哲学の女神 普遍的モンダイ―相互了解と相互承認
第6章 哲学の使い方 欲望と承認―自由に生きる
エピローグ―苦悩先輩と呼ばれて
著者等紹介
苫野一徳[トマノイットク]
1980年生まれ。哲学者。熊本大学准教授。博士(教育学)。早稲田大学教育学部卒業。同大学院教育学研究科博士課程修了後、早稲田大学教育・総合科学学術院助手、日本学術振興会特別研究員などを経て現職。専攻は哲学・教育学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
陽麿(お陽さま麿やか)
14
苫野さんのことをhttp://www.webchikuma.jp/articles/-/23 で初めて知りました。難解な哲学をわかりやすく語ってくれています。2017/02/06
TK
11
本モアイにて頂いた本。「人はどうすればお互いにわかりあうことができるのか、認め合うことができるのか」幼い頃からずっと考えていた作者が哲学に出会い、人生が変わったお話。哲学って正直面倒臭いなと感じていた私。しかし自分自身と作者のエピソードが重なる部分もあり興味深く読み進める。「信念対立」を乗り越えるためにお互いの底にある欲望を知る、「自由の相互承認」の実現を目指すためにお互いの自由を認め合うことをルールとして設定し、それを調整し合う。この考え方、まだ十分に理解は出来ていないと思うがすごく腹に落ちたと感じた。2025/06/27
タミイ
11
哲学書というより、著名な哲学者たちの思想を紹介解説しながら、苫野氏自身の振り幅広すぎる波乱万丈な人生を綴った一冊、というべきか。衝撃的に面白かった。ここで紹介されている哲学者たちの思想と出会っていなかったら恐らく哲学者として熊本大学で教鞭をとる今の苫野さんはいない、という訳で、とても極端な例ではあるのだが、やはり人間はそれなりに目的や幸福感を持って生きていくには考えることが不可欠で、偉大な先人たちの哲学が大きな影響を与えてくれるのだということがよく分かった。何も考えずにボーッと生きてちゃいけないな。2019/02/25
shizuca
11
面白かった! 読みながら自身の過去を思い返し中2病患ってたなぁとかイタイなぁとか思考が忙しかったです。自由の相互承認は、著者の本で良く目にする言葉で、言うのは簡単だけど実際にするとなると、万人ができるものでないと思う言葉。 それぞれ「その人のことだから」とか言うけれど、自分の利益が絡むとそうもいってられないし。世界中が平和になるためにも、広まってほしいな相互承認。これは、ぜひ高校生に読んでもらいたいなぁ。2017/01/17
或ジャーノン
9
素晴らしい本でした。哲学を知らない自分にもとてもわかりやすかったし、苫野先生の体験談を交えたお話が面白おかしく読めました。誰もが自由に生きたい、承認してほしい。そのためには互いの自由を認めること「自由の相互承認」が必要不可欠。多用で異質な人々が相互承認できる社会を目指して活動をされている苫野先生の活動に賛同します。2019/03/24