内容説明
動きまわらない植物たちが、生きるために編み出してきた「色」「香り」「味」。なぜ植物たちは、色鮮やかな花になったり、よい香りや嫌なにおいを放ったり、毒を出したりするのでしょうか。そこにはじっとしている植物たちが生きるための知恵が隠されています。人の心や体を支える植物の恵みは、植物が生きるためにつくり出された技でもあるのです。
目次
第1章 誰かに話したくなる植物の力(植物には“生き方”がある;私たち人間と植物たちとの“つながり” ほか)
第2章 植物の“色”の秘密(葉っぱの色の正体;花の色の正体 ほか)
第3章 植物の“香り”の秘密(植物の生き方を支える香りの力;暮らしに生きる香り ほか)
第4章 植物の“味”の秘密(子孫を残すための味;からだを守る味 ほか)
第5章 植物の“からだを守る物質”と“しくみ”の秘密(からだを守る“機能性成分”;切られても大丈夫―頂芽優勢 ほか)
著者等紹介
田中修[タナカオサム]
1947年京都府生まれ。農学博士。専攻は植物生理学。京都大学農学部卒業、同大学大学院博士課程修了。アメリカのスミソニアン研究所博士研究員、甲南大学理工学部教授等を経て、同大学特別客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ムーミン
31
植物を侮ってはいけない。動物の方が……、などと思っていた自分にとって、意識転換を図られる内容でした。2024/06/10
taraimo
23
花時計の時間の流れとともに咲き代わる花たちを、いつか眺めて一日を過ごしてみたい。音ではなくワサビの香りが火災を知らせる発想にハッと。品種改良され味や見た目も整う野菜、水分を与えず我慢させて出来上がるスイートトマトに心が痛み、昔ながらのトマトも気になります。植物の視点で、その言い分に耳を傾けると楽しい発見があり、人間が憐れむ以上に、植物ならではの立場を有効活用し、他の生き物との友好関係を築き、時には潜在する毒性で抵抗したり、賢く生きる彼らが頼もしい。そして、私たちは多角的に恩恵を得ていることに気づきます。 2024/01/24
だいだい(橙)
9
途中までは面白かったんだけど、うーん、止まってしまいました。ごめんなさい。2023/05/28
はな
2
前半は、読めば読むほど、なにか 届かない 自然の摂理というか、かなり行き過ぎたところまで、人間はすすめてしまったのか という感覚。 内容はわかりやすくおもしろかった。 2024/02/17
はるか
1
わたしは植物は植物として自然競争しているという考えなので、人間のためにという繋げ方をするところが違和感があった。ただ単独のエピソードはすごく勉強になりました。紅葉や、時間による花の色の変化、アレロパシー効果(セイタカアワダチソウの土地を守る戦略)など2024/05/05
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