出版社内容情報
本当に大事な感情は手放しちゃいけないわ──小さな食堂と料理教室を営む靖子先生が、謎を解き背中を押してくれる、 美味しいハートフルミステリー
内容説明
「靖子先生、そういう謎を解くのが得意なんです。いつも、ちょっとしたヒントから真実を見つけてくれるんです」手を掛けたランチが評判の菜の花食堂を営む靖子先生はいつも、とびきりの料理と謎の答えと、明日へと進むためのヒントを手渡してくれる―。好き嫌いがないはずの恋人が手作りのお弁当を嫌がるのはなぜ?野菜の無人販売所の売上金が、月末に限って増えている理由は?小さな食堂の料理教室を舞台に『書店ガール』の著者が描き出す、あたたかくて美味しい大人気日常ミステリー、第三弾!
著者等紹介
碧野圭[アオノケイ]
愛知県生まれ。東京学芸大学教育学部卒業。フリーライター、出版社勤務を経て、2006年『辞めない理由』で作家としてデビュー。地域の食文化への興味から、江戸東京野菜コンシェルジュの資格を取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おしゃべりメガネ
159
ほっこりお料理推理ミステリーのシリーズ第3弾です。ミステリーといっても決してシリアスな雰囲気ではなく、どの話もほっこりとココロ温まる話ばかりなので、安心して読み進めていけます。「靖子」先生の謎めいた正体も少しずつ明かされていき、「優希」の環境も変わり新たな展開を予想させてくれます。このシリーズを読むと食材(特に野菜)ってホントに大切なんだなと感じます。美味しく食べるのはもちろんですが、その食材ひとつひとつに意味みたいなモノがあり、改めてしっかりと味わっていただかなければと思います。次作はどんな展開かな。2018/11/17
ひさか
150
大和書房HP掲載の2017年10,11月小松菜の困惑、11,12月カリフラワーの決意、2018年01月のらぼう菜は試みる、に加筆修正したものと、書き下ろし金柑はひそやかに香る、菜の花は語る、の5つの連作短編を2018年6月大和文庫から刊行。シリーズ3作目。靖子先生の推理は相変わらずするどい。優香さんは、ついに仕事辞めて菜の花食堂に道を定めたのは安心なことですが、収入の道を別に探すというのは大変で、どうなることやら。靖子先生の秘密も明らかになってきて、次が楽しみです。2021/11/03
とし
142
いつもながら事件が解決するとほっこりしますね、優希さん専属スタッフにだんだんと、靖子先生のように推理できるようになりましたね。2018/08/05
hiro
132
『書店ガール』の作者が、25周年を迎え、料理教室も開いている"菜の花食堂"を舞台に書いた、ハートフルミステリの連作短編集。重いミステリを続けて読んだ後にはうってつけの作品だ。正直読んだ後すぐに忘れてしまうのだが、再度自分の書いた感想を読むと思い出すことができる。今回も彼が弁当を食べないなどの謎を靖子先生が解いていくことで、読者がほっこりするのはもちろん、菜の花食堂に関係する人たちのつながりが強くなり、さらに靖子先生にかかわる謎も徐々に解けていく。まだまだ続きがありそうなので、続編を楽しみに待ちます。2018/07/26
ぶんこ
86
優希さんが遂に菜の花食堂の専属になりました。といっても他の仕事も掛け持ちで、経済的専属とはいってません。それでも瓶詰めやイベント、夜の営業と増えていきつつあり、完全専属も近いようです。保田さんご夫婦が素敵ですね。こんな大家さんの店子になってみたいです。靖子先生の家族の事情もわかってきて、お子さんたちとの雪解けも始まったようなのが何よりです。(のらぼう菜)は知らなかったです。(小松菜)は重宝している野菜ですがお好み焼きは思いつきもしませんでした。作ってみたいです。2018/09/18