出版社内容情報
プロ棋士たちの「魂の対局」羽生永世七冠ら、プロ棋士たちの「魂の対局」を人気将棋ライターが厳選!
内容説明
プロ棋士の心理や、指し手の持つ意味、勝負の機微―。将棋の魅力を余すことなく伝える文章、それが「観戦記」。著者がその目で見、綴ってきた観戦記の中から選りすぐりの傑作を収録。初心者から玄人まで楽しめる、勝負師たちの戦いの記録。羽生善治永世七冠、推薦。
目次
将棋文化とミーム―中原誠永世十段‐井上慶太八段・棋王戦(2006)
女流棋士の戦い―田中寅彦九段‐矢内理絵子女流名人・棋王戦(2007)
夢中で、気高く―佐藤康光二冠‐郷田真隆九段・朝日杯(2007)
上京物語―深浦康市王位‐行方尚史八段・棋王戦(2008)
空飛ぶ魚―羽生善治名人‐畠山成幸七段・棋王戦(2009)
「いや、わからん」「うん、わからんな」―橋本崇載七段‐山崎隆之七段・棋王戦(2009)
転ぶときは、みんな一緒だ―郷田真隆九段‐久保利明棋王・棋王戦(2012)
忘れるわけないよ―永瀬拓矢四段‐神谷広志七段・NHK杯(2012)
あこがれの、その先に―谷川浩司九段‐渡辺明竜王・順位戦(2012)
勝ちと負けを分けるもの―渡辺明棋王‐三浦弘行九段・棋王戦(2014)〔ほか〕
著者等紹介
後藤元気[ゴトウゲンキ]
1978年千葉県生まれ。観戦記者。フリーライター。指導棋士三段。各棋戦の観戦記を担当。将棋ペンクラブ大賞・観戦記部門大賞を過去二度受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シャコタンブルー
43
昨年は藤井2冠の誕生により空前絶後の盛り上がりを見せた将棋界。今年も彼の他、渡辺3冠、豊島2冠、永瀬王座の4強の争いに目が離せない。本書では11局の名局が掲載されているが印象に残ったのは朝日杯オープン戦の佐藤康光2冠(当時)と郷田9段の将棋。1分将棋になってからの時間ギリギリの指し手の攻防で起こるハプニング、それに対しての郷田9段の棋士としての矜持や信念を感じた。東日本大震災の3月11日に王座戦の対局をしていた郷田9段が記録係の奨励会員にかけた優しい言葉のエピソードには感激。郷田9段ますます好きになった。2021/01/04
パトリック
0
藤井聡太ブームのせいか、こんな観戦記集も出るようになった。観戦記者はアマ高段の実力者もいるが、プロに比べたら棋力の差は歴然なので、この手が悪かった、こう指せば勝ちだったかとがは判断できず、対局者に確認できない場合は、別のプロ棋士に訊くしかない。それが間違っていてもわからない。観戦記の矛盾だが、なにか心に残る優れた観戦記もあるはずだが…。後書きにあるように編集者がつけたタイトルらしいが、センスなさすぎ!2018/06/13