出版社内容情報
「夜警」「モナリザ」「最後の審判」「ラス・メニーナス」「叫び」など、西洋絵画に秘められた嘘を解き明かす斜め上からの芸術鑑賞!
内容説明
巨匠たちが絵に込めた素敵な嘘を解き明かす斜め上からの芸術鑑賞。
目次
第1章 タイトルの嘘―題名からは想像もできない絵の世界
第2章 モデルの嘘―モデルは真実を語らない
第3章 景観の嘘―名画家の頭の中の景色
第4章 王室の嘘―尽き果てぬ虚栄心と自尊心
第5章 設定の嘘―史実とは異なる「絵筆のアレンジ」
第6章 見栄の嘘―栄光の輝きは飾り物か
第7章 画家の嘘―巨匠にまつわる逸話は本当なのか
第8章 天界の嘘―試行錯誤を重ねた「神々の具現化」
第9章 見方の嘘―鑑賞者や批評家の思い違い
第10章 ジャンルの嘘―肖像画?風景画?静物画?
著者等紹介
木村泰司[キムラタイジ]
西洋美術史家。1966年、愛知県生まれ。米国カリフォルニア大学バークレー校で美術史学士号を修めた後、ロンドンのサザビーズ美術教養講座にてWORKS OF ART修了。エンターテインメントとしての西洋美術史を目指し、さまざまな講演会やセミナー、イベント、執筆などで活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
323
著者の略歴を見ると、西洋美術史家とあり「エンターテイメントとしての西洋美術史を目指し」とある。本書はそうした意図のもとに、名画との距離を近接させようとするもの。画家の描いた「虚と実」を歴史の、あるいは美術史上の事実や常識から炙り出してゆく。そこには逸話的な面白さはありそうだし、絵を鑑賞する上で、けっして無駄な知識というわけでもないが、ではそれぞれの絵の核心に迫れるのかと言えば、それはまた別の話ということになるだろう。すなわち、どこまでも皮相的な感じが拭えないのではないかという気がする。2024/12/08
KAZOO
152
お得な1冊だと思いました。世界の名画をカラフルな文庫版で見ることができます。題名に書かれているような観点から解説を簡潔にしてその絵が描かれた背景やその後絵の具などの材質の変化などで最初とは変わってしまったことなどがわかります。これと同じジャンルの本をいくつかあさってみようかと思いました。2019/12/19
chantal(シャンタール)
88
全125点の作品が全てオールカラーで紹介されているのが嬉しい。その作品の歴史的背景や作品の解釈がこれまでの常識とは実はちょっと違うなど、専門家ならではの説明に驚きの連続。量がある分説明はとても簡潔だが分かりやすい。それぞれの作品が収蔵されている美術館の名前を見るだけでなんだか胸がワクワクする。出来ることなら一つ一つの美術館をぜひゆっくり訪れてみたい。大塚美術館でいっぺんに見るのもいいけど、やはり本物を見たいよね。2020/02/08
チョコ
70
絵の時代背景やその頃の流行りもわかってとても面白い。 2022/05/03
かわうそ
64
★★★★★面白い、岩波新書の名画を見る眼はカラーではなくてとても読みづらかったが、この本はカラーなのでとてもいい。モナリザは美貌の賞賛ではなくて技法の賞賛であるという。ラファエロはあまりの感動に涙を流しながら模写をした。イギリスやフランスの上流階級では一定年齢達するまで子供に女装させる習慣がありルノワールのシャルパンティエ夫人に出てくる小さい女の子やレノルズのマスターへアに出てくる子供は男の子だという。2016/09/07
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