内容説明
パソコンを前に原稿の構想を練っていたはずが、気がつけば洋服箪笥を開けて一人ファッションショーを始めていたり、おなかが減って台所へ行くとなぜか急にヤカンの汚れが目について、ついつい真剣に磨き始めてしまったり。昼食の後、睡魔が襲うと迷うことなくベッドにゴロン。ああ、寝ている場合じゃないんだけどな…と思いながら、瞼を閉じる瞬間のなんという気持ちよさ。ゆるくてスローなシアワセは、おひとりさまの特権です!思わず噴き出し深くうなずく痛快無比の本音エッセイ。
目次
1(音痴な感動;初テーブル;グダグダの種 ほか)
2(ふて寝椅子;さらばスポーツ;損な定め ほか)
3(第二の人生設計;趣味記帳;五十の無駄習い ほか)
著者等紹介
阿川佐和子[アガワサワコ]
作家・エッセイスト、インタビュアー、テレビ司会者として活躍。1953年、東京都に生まれる。1999年、檀ふみ氏との往復エッセイ『ああ言えばこう食う』(集英社文庫)により第一五回講談社エッセイ賞を、2000年『ウメ子』(小学館文庫)により第一五回坪田譲治文学賞を、2008年、『婚約のあとで』(新潮社)により第一五回島清恋愛文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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penguin-blue
40
阿川さんのエッセイを読むのは、大好きだけれど尊敬する年上の友人と刺しで飲んでいるのと同じような感じ。「いや~先輩、私よりよっぽど大胆かつネタになるようなことしてるんじゃないですかー(笑笑笑)」たくさん笑って、心がすっきり温かくなって、でもやっぱり先輩、スケール違うわー、勝てないなあ、ってそんな感じ。 記念すべきテーブルはいつか買ってみたい。2018/06/20
ユメ
34
阿川さんは「同じようなことを何度もグダグダ書いている」と謙遜なさるが、いやいや、その素敵なグダグダ話がとても面白いのである。こんな方が身近にいてずっとお喋りを聞いていられたらさぞ楽しいだろうといつも思う。父・阿川弘之氏が「結婚式でお色直しなんてばかげたことをしなきゃならんのなら、嫌がらせとして俺も色直ししてやる。海軍の制服を着て軍歌を伴奏に出ていってやる!」と吠えたら、名だたる文士たちが面白がって「佐和子さんの結婚式にこんな仮装をしていく」というアイデアを次々挙げ出した、というエピソードに爆笑した。2019/06/02
ほほほ
25
阿川佐和子さんのエッセイ。本屋でたまたま目に入り、題名と表紙の和田誠さんのイラストに惹かれてなんとなく買った本。びっくり!喉がカラカラのときに冷たいお茶をゴクゴク飲むときのような心地よさでスイスイ入ってきてやめられない!自分に合うエッセイというものに久しぶりに出合えて大感激でした。題材は日々のなんてことないことばかりだけど、そのどうでもよさがまさにわたしの本来の性質と合う(笑)育ち方も似てる気がする。話の流れもいい意味でグダグダだし、内容はあまりないのかもしれないけど、個人的には大満足なエッセイでした。2014/09/19
Norico
19
さらっと軽く読みたいときに。私もグダグダ派なので、共感すること多々。阿川さん、やっぱり面白い2016/03/20
あつ子🐈⬛
13
「趣味は何?」と問われ「寝ること」と答えたら縁談を断られたとか。そんな小さい男とは、結婚しないでよろしいッ(既視感)2018/03/13