内容説明
五代将軍綱吉の時代、徳川御三家のひとつ、尾張徳川家は跡継ぎ問題をめぐって不穏な空気にさらされていた。その尾張徳川家に想像を絶することをやりつづける家臣がいた。その名を朝日文左衛門といい、畳奉行を務めた。じつは文左衛門、十八歳のときから身のまわりのありとあらゆることを日記に書き記していた。ある日、城内で迷ってしまった文左衛門が、迷い子に遭遇…それは藩の壮絶なお家騒動の入り口だった!シリーズ第一弾。
著者等紹介
池端洋介[イケハタヨウスケ]
1957年、東京都に生まれる。出版社勤務を経て、執筆活動に入る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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onasu
17
「元禄畳奉行の日記」は話題になった折に読んだので、かなりの久しぶり。と言うか、フィクションなんで再会ではないか。 酒に、女に、芝居にと、およそ武士らしからぬ(元禄では、当世風?)尾張藩士の朝日文左衛門。後世で有名になったのは長年に及ぶ日記が発見されたためで、こちらでもせっせと日記はつけているも、畳奉行はおろか、家督も継げておらず、そのためにはお目通りを得んとお城に日参しているが…。 フィクションの中に文左衛門らしさも楽しめて、当時の武士の暮らしを覗いてこれた気分ですが、売れた形跡はないですね。(笑)2021/02/24
Re:胡乱(うろん)
2
時は元禄尾張国。 尾張徳川家の朝日文左衛門は身の回りのあらゆる事を日記に書き記していた…。 耳袋っぽい触れ込みだが、 尾張国、五代綱吉治世の元禄年間となかなか時代小説で見かけない設定も面白かった。 ただ、似た名前が結構いるのと、武士なのに下の名前で呼び合うので登場人物が少しわかりにくい…2作目以降に期待か。 天真爛漫な薮太郎が妙にかわいく見えた。2019/10/02
Crystal.B
2
藪太郎が妙に可愛かったです。現代でも大人のような口をきくこましゃくれた子供はいますが、薄々は感じていたもののお世継ぎでしたね。史実でも名君と期待されたみたいです。(若くして亡くなったようです)それが、文左衛門と過ごした日々に経験した庶民の暮らしから学んだことだったら、と想像すると楽しいです。全体的にコメディタッチで、軽い仕上がりですが、あまり馴染みのなかった尾張德川家のことも知ることができました。シリーズ、読んじゃうかも?2016/07/31
へたれのけい
2
畳奉行の本当の1巻はこれですね。この前順を違えて読んだ本で、導入がつかえた理由はそのせいだ。おバカでした。 で、面白い。窮地に陥る過程も、ちょい陽気で、気付いたらしっかり助かっている。いいぞ!2013/08/26