内容説明
「明日二一歳。きっときっと元気になって、マコの愛情にむくいます、と書いたその瞬間から、また死の恐怖にとりつかれる」…一六歳で発病、一八歳で運命の出会い。顔面の軟骨肉腫という不治の病と闘ったミコが、恋人には言えなかった胸の内を切々と綴ったベストセラー、待望の文庫化。
目次
二年ぶりの再会
オムレツを作ってあげた
大人になったと思う
顔の形が変わっていくようで恐しい
思い出の屋上で話す
結婚というもの
生命の尊さを感じ始めた
希望の灯が消えそうで
心から笑う日がもう一度ほしい
心のささえがほしい〔ほか〕
著者等紹介
大島みち子[オオシマミチコ]
1942年、兵庫県西脇市に生まれる。県立西脇高校二年在学中に発病、卒業まで入退院を繰り返す。一八歳の夏、入院先の病院で河野実と出会い、文通が始まる。1962年、同志社大学入学の夏、再発。その後一度も退院することなく、1963年8月7日、永眠。河野実との文通は、三年一ヵ月の間に約四〇〇通にものぼり、『愛と死をみつめて』(大和書房)として出版。空前の純愛大ベストセラーになる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
るいす
11
少女らしく可憐な、それでいて達観した文章を綴る方だと思いました。 愛おしくてやるせなくて胸がしくしく痛みます。2023/08/26
そむたむ
2
若くして難病を発症し、それでもなお前向きに生きた大島みち子さんの日記。出会う人々、過ごす日々を大切にしようとしみじみ思った。2014/01/26
なおしー
2
昔『愛と死をみつめて』を読んだがそれ以上にミコの生々しい感情が伝わってくる本だった。死を孕んだ生こそ生を色濃くみせるのだと感じた。2012/07/20
ちー@迷える子羊
2
顔の手術なんて美容整形以外考えられない! 軟骨肉腫。ググッたら、今は治るみたいですね。10代後半の一番美しい時期、恋人もいて、明るく勉強家な彼女が、何でこんな運命に…と思わずにいられない。私だったらプラトニックのまま逝かないなー…。2011/08/17
koimatitubomi
0
笑って永遠の眠りにつくでしょう。2008/07/29