内容説明
大凶作と緊急輸入で、日本のコメの現場は大混乱。だが、その裏側では生産と流通をめぐって激しい闘いが始まっている。今まで誰も書かなかった知られざる業界の裏側を徹底取材で描く。
目次
1章 コメ流通業界の知られざる事情―ヤミ米とは何か
2章 集荷をめぐるヤミ米業者と農協の攻防
3章 ヤミ米産直で生き残りをかける農家と小売―命運尽きた食管体制
4章 コメ緊急輸入で現場は大混乱
5章 日本人だけが知らない外米の密売市場
6章 自壊への道を歩む日本の稲作農業―深刻な生産力の低下
終章 日本のコメに再生のチャンスはあるか―あとがきにかえて
感想・レビュー
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Masaaki Inoue
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1993年。空前の大凶作によりタイ米が緊急輸入された年。そしてこれはその翌年に出された本。だから古いです。「食糧庁」とか「ヤミ米」とか「外米」とか「一俵一万八千円」とか、もうみんな死語やからなぁ・・。内容は、その時起こった出来事の一部をスキャンダラスに記していておもしろい。形骸化した政策、ヤミ米業者の言い分、農協の立ち位置、密輸入と来て、最後の章で「片手間農業の蔓延による稲作技術の低下」が凶作の引き金となった。と言い切ったのはまさしく正論であります。BOOKOFFさんにて200円で購入、ありがとう!2015/11/19