内容説明
謎に包まれた世界一の投機家のすべて!金融市場で得た巨万の富を惜しげもなく慈善活動に投ずる「現代の怪物」の真実。
目次
第1部 原点(エルジェーベトとティヴァダール;家訓;戦争 ほか)
第2部 大富豪への道(アメリカ;誤算;哲学の夢 ほか)
第3部 オープン・ソサエティの推進(慈善事業への道;人権;ハンガリー ほか)
著者等紹介
カウフマン,マイケル・T.[カウフマン,マイケルT.][Kaufman,Michael T.]
ニューヨーク・タイムズ紙の記者、海外特派員、コラムニスト、編集者として、約40年にわたって同紙で活躍。この間、優れたジャーナリストに贈られるジョージ・ポーク賞を受賞(1978年、海外報道記事)。創造的な研究活動を支援するグッゲンハイム奨学金も受けている。1995年から約2年半、ジョージ・ソロスが支援するハンガリーの「トランジション」誌の編集長を務めた。パリ生まれ。ニューヨーク・マンハッタン在住
金子宣子[カネコヨシコ]
東京都生まれ。津田塾大学英文学科卒業。東京銀行(現東京三菱銀行)、日本IBM勤務を経て翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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まめタンク
3
2019年274冊目。ソロスの一般的なイメージがイングランド銀行に勝ち、アジア通貨危機を招いた投資家であるとするなら、本書は善としてのソロスを描いた物語です。ナチスドイツ時代のユダヤ人虐殺を乗り越え、世界で最も知られる投資家となった男。冷酷で強欲な男は、哲学を愛し財産を慈善事業に投資する。投資家としてのソロスではなく、人間としてのソロス。あなたの知らないソロスがそこにはあるはず。2019/11/18
むとうさん
3
国際金融をやってると「BOEを屈伏させた男」みたいなちょっとワルいイメージがある一方で、財団をつくって様々な慈善事業をやっている…そんな二面性を持つソロスの伝記。構成的には、他の人が文章を構成した自伝といった感じが強い。幼少期の戦争体験や留学地イギリスでの生き残り経験が判断の速さなど彼に欠かせない力を培ったのだろう。一方で投資家というより投機家、(今や悪いイメージとなってしまったが)空売りを繰り返すなど、ある種の現在の「ウォール街」の先駆けでもあるようで。好き嫌いはかなり分かれそうな人であった。2013/04/01
Jack Amano
1
ヘッジファンド業界の大物、ジョージ・ソロスの生い立ちから70歳までを、その両親の生い立ちも含めて記したもの。 彼の投機に関する考え方も解説してあります。こうしたものにありがちな賞賛的なものばかりではないところが面白い。ソロスが哲学者気取りでいろいろ書いたりしている者が、学者の間では、哲学好きの素人の戯言くらいにしか思われていないという話などもあり、比較的中立な立場から書かれているように思えます。2018/12/30
みーふぃ
0
マネイ戦争で英国をギブアップさせた男。おすすめ
Starr Stream
0
陰謀論に結びつけて語られることも多い投資家の自伝。彼の人間らしい(らしくないところ)も含めて鮮明に語られる。金融屋として超一流である所以はやはりセンス+冷酷さにある、というのはだろうなという感じ2025/05/14
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