内容説明
バブル崩壊から15年余り。「失われた10年」を経てもなお、日本を覆う混沌の闇が晴れる気配はない。ただ一つ、誰もが知っているのは、このままでは日本は確実に死に絶えていくということだけ。そして、グローバルスタンダードの名の下、外国資本が雪崩を打って日本に来襲。日本の命運を大きく左右するまでに至っている。ある人は、彼らを“救世主”と歓迎し、ある人は、彼らを“悪魔”と怖れる。彼らの名は、「ハゲタカ」。傾き始めた企業に死の臭いをかぎつけ、彼らの債権や株を安く買い漁ると、一気に買収へと乗り出す神出鬼没の集団。銀行では、再生不可能な企業を僅か5年足らずで蘇らせ、何処へともなく飛び去っていく。彼らにとって大切なことは、ただ一つ。「安く買って、高く売る」こと。彼らが飛び立った後には、時に屍の山が残り、時に見まごうばかりの光り輝く企業が出現する。果たして「ハゲタカ」とは、何者なのか。情け容赦なく利益を吸い取るただの略奪者なのか。それとも、日本に奇跡の復活を遂げさせてくれる白馬の騎士なのか―。
著者等紹介
真山仁[マヤマジン]
1962年大阪府生まれ。同志社大学法学部政治学科卒。読売新聞記者を経て、フリーライターに。2003年大手生保の破綻危機を描いた『連鎖破綻 ダブルギアリング』(香住究の筆名で、共著として刊行。ダイヤモンド社)でデビュー。04年12月、『ハゲタカ』で、ソロ作家としてデビューを果たす
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
達ちゃん
28
真山さんの代表作挑みました。けっこうリアルな感じが出ていて、引き込まれました。やっぱり、経済小説は面白い!下巻読みます。2015/12/27
kotte
15
バブル崩壊後の不良債権処理で暗躍する人々を描いた本です。フィクションですが、足利銀行、リップルウッド、山一証券などの実在する(した)企業がモデルになっているので読みやすく感じます。本書が書いている時代にハゲタカファンドが叩かれていたのを覚えていますが、実際の活動は知りませんでした。しかし、本書を読んで、あの頃に話題になっていたことはこういうことだったんだ…とわかりました。下巻もすぐに読んでみます。2017/02/19
藤の香り
12
知らない用語がかなりあるのに、それなりに分かった気分になり、ずんずん読んでしまう。バルクセールなんて技があるんだね〜。こんなにカッコイイ仕事人に会ってみたい。。2015/08/30
蒼田 友
12
経済やお金に関する本が読みたいなと思っていた時にオススメしていただきました。小説ですけど入門書にはピッタリ。あまり聞きなれない単語が飛び交うため、なんとなくの流し読み…。もう一度読む必要があります。老舗ホテルがどう転ぶのか気になる。下巻を早く読まなくちゃ2015/06/19
まみ〜
9
去年のドラマが面白かったので、今更ですが(笑) 三葉銀行勤務の芝野は、不良債権処理のために新設された部署に異動を命じられる💡これまで銀行が抱えていた「オモテには出せない融資先」も、秘密保持を盾に一気に手放そうとする姿勢に疑問を抱きつつも従うが…💨外資系企業の「ホライズンキャピタル」代表の鷲津は、一筋縄では行かなかった💥 日光の老舗ホテルの娘・貴子は、ホテルの経営が傾いていることを知り、何とかしたいとは思っていたが…💨 うん、面白い🎶ちょいちょい専門用語が出てくるけど、何とか付いていきました(笑)2019/05/21
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