目次
1 地球環境への攻撃
2 いま環境に何が起こっているか
3 予防を忘れた治療
4 道徳の混乱と科学の欺瞞
5 環境重視の技術転換
6 ゴミ危機を防ぐ
7 人口爆発と環境危機の真実
8 環境保護はなぜ失敗したか
9 新しい生産システムをめざして
10 環境のための民主主義革命
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
taming_sfc
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バリー・コモナーによる1994年の著作。本来循環を旨とする生命圏と、資源の搾取→商品化→廃棄という直線的な技術圏を対比し、地球環境問題を論じる。環境重視の技術転換を詳述した第5章は、中央集権的な発電から、分散型の太陽光発電への移行といった「環境重視の技術転換」について論じており、15年前にすでに現在の日本の状況を見通していたようである。原発は、その外部費用を考慮に入れれば、経済的にペイしない点も指摘されている。人口増加に対する先進国側の主張の欺瞞についても喝破しており、人口・資源・環境学徒必読の書である。2011/04/15