なぜ高くても買ってしまうのか―売れる贅沢品は「４つの感情スペース」を満たす

シルバースタイン，マイケル・Ｊ．〈Ｓｉｌｖｅｒｓｔｅｉｎ，Ｍｉｃｈａｅｌ Ｊ．〉/フィスク，ニール〈Ｆｉｓｋｅ，Ｎｅｉｌ〉/ブットマン，ジョン【著】〈Ｂｕｔｍａｎ，Ｊｏｈｎ〉/杉田 浩章【監訳】/ボストンコンサルティンググループ【訳】

ダイヤモンド社（2004/01発売）

• サイズ B6判／ページ数 314p／高さ 20cm
• 商品コード 9784478502259
• NDC分類 675
• Cコード C2034

内容説明

「ＢＭＷに乗って１００円ショップへ行く」。こんなアンバランスな行動が珍しくなくなってきた。多くの消費者が高くても買う場合とできるだけ安く買う場合を使い分けている。そして自分の気に入った商品には喜んでお金を払うのだ。もはや「値段を下げれば売上げ数が増える」というマーケティングの常識が通用しなくなってきた。アメリカ消費者の１０年以上にわたる調査から、消費行動の「新しい現実」が浮き彫りになる。

目次

ニューラグジュアリーの台頭
平均的消費者の終焉
消費者の４つの感情スペース
世界はセクシーを求めている―ビクトリアズ・シークレット
ハンドルを握る快感―ＢＭＷとレクサス
大切な人に最高のものを―アメリカン・ガールなど
家のなかの贅沢―クレート・アンド・バレル
心の満腹感を求めて―パネラ・ブレッドとトレーダー・ジョーズ
新しい革袋のなかの古い酒―モンダヴィとケンドール・ジャクソン
プロのスイングを実現する―キャロウェイ・ゴルフ
新しい消費行動をビジネス・チャンスに
成功する企業の３つの実行プロセス

著者等紹介

シルバースタイン，マイケル・Ｊ．［シルバースタイン，マイケルＪ．］［Ｓｉｌｖｅｒｓｔｅｉｎ，Ｍｉｃｈａｅｌ　Ｊ．］
ボストンコンサルティンググループ（ＢＣＧ）シニア・ヴァイスプレジデント。シカゴ事務所所属。消費財・流通業界を中心に、多くの戦略コンサルティングを手がける。米国ブラウン大学卒。ハーバード大学経営学修士（ＭＢＡ　ｗｉｔｈ　Ｄｉｓｔｉｎｃｔｉｏｎ）。Ｕｎｉｔｅｄ　Ｐｒｅｓｓ　Ｉｎｔｅｒｎａｔｉｏｎａｌを経て現在に至る

フィスク，ニール［フィスク，ニール］［Ｆｉｓｋｅ，Ｎｅｉｌ］
バス・アンド・ボディ・ワークスＣＥＯ。元ＢＣＧヴァイスプレジデント。ＢＣＧではシカゴ事務所代表を務め、消費財・流通、ハイテク・通信業界を中心に、多くの戦略コンサルティングを手がけた。ウィリアムズ大学卒。ハーバード大学経営学修士（ＭＢＡ）

ブットマン，ジョン［ブットマン，ジョン］［Ｂｕｔｍａｎ，Ｊｏｈｎ］
ビジネス分野のライター・ジャーナリスト

杉田浩章［スギタヒロアキ］
ヴァイスプレジデント。東京工業大学工学部卒。慶応義塾大学経営学修士（ＭＢＡ）。株式会社日本交通公社（ＪＴＢ）を経て現在に至る
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[CBF]

(★★★☆☆) 「ＢＭＷに乗って１００円ショップへ行く」。こんなアンバランスな行動が珍しくなくなってきた。多くの消費者が高くても買う場合とできるだけ安く買う場合を使い分けている。そして自分の気に入った商品には喜んでお金を払うのだ。もはや「値段を下げれば売上げ数が増える」というマーケティングの常識が通用しなくなってきたー。 『成功しているニューラグジュアリーに共通する点は、「ちょっと背伸びすれば手が届く贅沢品」と消費者に思わせられる新たな価格帯を切り拓いていることだ。』

2020/04/17

[やす]

結構しっかり書かれていて面白かった。

2018/07/31

[さと]

ニューラグシュアリーという購買層をターゲットとしたビジネスの事例集。訳者解説では、日本はアメリカに比べて、中間層が厚いのでニューラグジュアリーがより台頭しやすい、とのことだが、出版されてから10年もたった今、ニューラグジュアリーをターゲットとした製品、サービスもコモディティ化してきており、世の中は再びマスから少数高付加という流れになりつつあるのではと感じる。とはいえ、本書の事例はビジネスを考える上で参考になる。

2016/06/04

[石臼]

社会が物質的に豊かになってきた中で、消費者の購買動機は「必要だから」から「欲しいから」に変化してきた。そういう消費者心理の変化と、それに対応した手を打てた企業が現在の先進国市場の主たるプレイヤーになっている。重要なのは、ニューラグジュアリーを提供する企業が現れると、その業界での消費者心理のパラダイムが「必要」から「欲求」へとシフトし、二度とは戻らないということだ。

2013/12/14

[TETSUYA]

この後どうなっているかを分析したものを読んでみたい。

2013/11/30