出版社内容情報
属する業界のどこにチャンスは隠されているのか? 常に高収益領域を見逃さない戦略を、大成功企業の事例分析から解き明かす。
内容説明
プロフィット・ゾーン―それは、持続的かつ卓越した収益性で、企業に莫大な価値をもたらす領域である。利益を追求しない企業などない。だが、利益が生じる真の背景や理由を理解している企業は非常に少ない。もはや、市場シェア優先の経営戦略では、勝ち残ることは不可能なのだ。本書の目的は、「収益性の秘密」を、大成功企業のビジネス・デザインから見出せる新しいアイデアによって解き明かすことにある。
目次
第1部 変化し続けるビジネスの世界で成功するために(市場シェアの死;真の顧客中心のビジネス・デザイン;利益はいかに生じるのか)
第2部 リインベンター企業の成功事例(顧客ソリューション型のビジネス・デザイン―ジャック・ウェルチによるGEの革新;三人のマネジャーのストーリー―誰もがリインベンターになれる;製品ピラミッド型のビジネス・デザイン―ニコラス・G.ハイエク率いるザ・スウォッチ・グループ ほか)
第3部 プロフィット・ゾーン経営戦略の実践(ビジネス・デザインの革新とプロフィット・ゾーン;自社のプロフィット・ゾーンを見出す12の質問)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たか
3
売上シェア偏重を改め、顧客目線でバリューチェーン全体を見渡して一番価値を産んでいるところで勝負しろという話。利益を追求するというのは当たり前のように思えるが、どのように追求するか明らかになっていないことも多い。30年近く前の本ではあるが、本質は変わっていないように思う。ただ言うは易しで、移動し続けるプロフィットゾーンに戦略を合わせ続けるのは至難の業。実際この本で賞賛されているGEやインテル等がその後どうなったかを考えると…2024/12/30
tz
3
ポーター的競争優位は現代では維持困難で、顧客・利益中心の考え方でビジネスデザインを再構成し続けること(プロフィットゾーンを捉え続けること)の重要性を説く。ポジションよりダイナミクス。顧客の選択、価値の獲得、戦略的コントロールポイントの設定、事業領域の4軸での分析は応用範囲が広そう。バリューチェーンの逆転も興味深い。2010/01/23
mkt
2
市場シェアは収益性に直結しない/4つの戦略次元①顧客の選択②価値の獲得③戦略的コントロール④事業領域/5年ごとにリインベイトする/ビジネスデザイン①顧客開発②製品ピラミッド③マルチコンポーネント④スイッチボード⑤時間利益⑥ブロックバスター⑦利益増殖⑧起業家⑨専門家⑩インストールベース⑪デファクトスタンダード⑫ブランド⑬専門品⑭ローカルリーダーシップ⑮取引規模⑯価値連鎖ポジション⑰景気循環⑱販売後利益⑲新製品⑳相対的市場シェア㉑経験曲線㉒低コストビジネスデザイン/ 20210413読了 342P 36分2021/04/13
だんぶる
2
プロフィットと似ている内容もあったが、行動につながることが数多く書かれていた。ビジネスモデルを作りながら、利益の出る領域を探し、そこに資源を集中する。自分の働いている会社のことを考えずにはいられなかった。将来どうしていくべきなのか、もっと考えなくてはいけない。2015/01/26
Yasu
1
上司から「この業界のバリュエーションを俯瞰した時にバリュープールはどこにあるのか、考えてみろ」と言われたことがあったが、この本からその答えを見つけるヒントを得られた気がする。まず顧客中心に考えなくてはいけない。またプロフィットゾーンは時間と共に動く、というのも面白かった。 うちの会社は誰かの戦略をただ真似ているだけなのではないか?プロフィットゾーンを詳らかにした上で当社なりの勝ち方を考える必要がある。2022/12/27