出版社内容情報
コンドラチェフ循環では景気は読めない。石油危機,円高後の構造的転換の時代に,景気動向分析,将来予測をする新しい景気理論。
内容説明
コンドラチェフでは景気は読めない。従来のモノサシである循環論・波動論を原理論から解き、解説の誤謬を論証して見せる。代わって、転換期の20世紀後半を「高度成長と石油危機の時代」とする新しい変動論で明快に分析・展望して見せる画期的景気理論。
目次
第1部 経済変動論の革新(四長期波動説の誤謬と三期区分説の提唱;循環と長波の実態―主として19世紀の発明;イノベーションと長期波動)
第2部 経済変動の過去・現在・将来―事実の把握と理論化および来るべき変動の予測(第1期の経済変動と理論;第2期〈両大戦と大恐慌の時代〉の経済変動の実相と理論的諸問題;第3期〈高度成長と石油危機の時代〉の経済変動と理論的諸問題;これからの経済変動はどうなるか)
第3部 経済学一般理論への覚え書―神話から学問へ(人間は経済を認識できるか;経済理論の変容;経済活動、貨幣および金利の一般理論への覚え書―ケインズ、フリードマン以後の金融理論への一ヒント)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
83
出版時期が1988年と古いのですが、過去の基本的な景気循環についての理論がまとめられているので非常に便利だと思い久しぶりに読みなおしました。著者は元通産省官僚でどちらかというと研究者タイプです。最近著書を出版されている中野剛志さんと似ているのかもしれません。19世紀から石油危機後の状況までをうまく分析されていると感じました。私もシュムペーターやヒックス、ハロッドの景気循環論を読んできていますが、この著者もかなり様々な文献を読まれてまとめておられます。参考になります。2023/12/19
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