出版社内容情報
多くの日本企業が大企業から中小企業に至るまでDXを経営戦略の常識と捉え、巨額を投じている。しかし、その実態は「面従腹背」であり、現場で使われない高額なシステムが積み上がっているのが現実だ。なぜ期待した成果を得られないのか。その根本原因は、デジタル技術の欠如ではなく、組織の中に生じた深刻な「分断」にある。経営、事業、ITの各部門がそれぞれの論理で孤立し、互いの役割を把握せぬまま個別最適に走るサイロ化こそが、変革を阻む最大の病巣なのである。
本書が提唱するのは、IT部門や外部ベンダー任せにしない「事業主導型DX」である。鍵を握るのは、組織の隙間を繋ぐ「のりしろ」となり、既存の枠組みを超えて会社をより良くしようと動く0.1%の「挑戦者」たちだ。彼らは必ずしも輝かしいエース人材ではない。現場の違和感を抱え、時には正論で周囲と衝突しながらも、会社の未来を本気で案じる「変革の種」である。
ドリームインキュベータが実際に立ち会った、数千億円規模の現場で起きた生々しい変革事例を基に、抽象的な戦略論ではない実行ノウハウを公開。単なる効率化を超え、テクノロジーを梃子に企業価値を「アンプリファイ(価値増幅)」させる手法は、停滞する日本経済を再び輝かせるための処方箋になる。すべてのリーダーと、現状を打破したいと願うすべての挑戦者に届けたい一冊。
【目次】
はじめに
■1章:なぜ、日本企業でDXがうまく進まないのか
1 DXとは、最適化すること
2 多くの企業がDXに投資しても、成果が出ない
3 DXがうまくいかない際に見られる典型的な事象
■2章:組織を止める「分断」の正体
1 DX停滞の根本要因は「分断」にある
2 分断が引き起こす問題とその理由
3 分断が生じるのは組織が成長していく上での宿命
■3章:分断を解消する「のりしろ」
1 のりしろを機能させる
2 事業(=使い手)が主導する
■4章:「事業主導型DX」に挑戦する
1 挑戦前の心構えーーDXを非日常から日常へ
2 どう始めるかーー棚卸しで“課題”を定義する
3 どう成果を出すかーー長期ゴールと短期成果の両輪
4 どう広げるかーー勝ちパターンの横展開
5 最大の資産は「のりしろ」――つなぐ力を組織能力に
6 誰がリードするかーー「挑戦者」を増やすことがDIの使命
■5章:DXを“プロジェクト”から“経営能力”に変える
1 収益構造を変える鍵は、変革の日常化
2 変化対応力は「才能」ではなく「習慣」
3 変革を動かす資源は「意思」である
■6章:DXを構想から実装まで動かす、ビジネスプロデュース
1 事業をつくる力を、変革実現へ転用
2 改革を前に進める技術と人材
3 T&Aが目指す先
4 おわりに:変革に相応しいパートナーであり続ける



