出版社内容情報
コロナ以前にも、SARSやMARS、古くはペストやスペイン風邪のように人類を苦しめた疫病はたくさんあった。その度に経済も疲弊したが、人類は立ち直ってきた。それぞれの時代で、疫病は経済にどんな影響を与えたのか。そして人類はどのように立ち直っていったのか。未来の答えはすでに歴史の中で示されているはずだ。コロナの後遺症は長引くだろうし、コロナ的な危機は今後も毎年のように続くだろう。著者の強みである「歴史」と「経済」を掛け合わせ、社会の未来の姿を予測する。
「2020年に入ってから世界的に広がった新型コロナウイルス(COVID-19)は、1918年に猛威をふるったスペイン風邪以来のパンデミックと言われています。この間にも2003~2004年に流行したSARS(サーズ;重症急性呼吸器症候群)や2009年の新型インフルエンザ、2012年に広がったMERS(マーズ;中東呼吸器症候群)といった感染症がありましたが、いずれも世界的なパンデミックにはならず、感染拡大は幸運なことに一部地域で抑え込むことが出来ました。たとえばSARSはアジアとカナダが感染拡大の中心であり、日本ではSARSを疑われた事例はいくつかあったものの、厚生労働省によれば日本におけるSARSの症例はゼロということになっていますし、MERSはアラビア半島とヨーロッパが感染地です。
また新型インフルエンザは214の国と地域で感染が確認され、その意味では世界的に広がった感染症ともいえるのですが、新型インフルエンザが主因で亡くなった人の数は世界で1万8097人です。新型コロナウイルスによる死亡者数は、2020年8月時点ですでに70万人を超えており、感染地も全世界に広がっています。この時点でまだ効果的なワクチンも開発されていないので、世界的に死亡者数はまだまだ増えそうです。こうした被害の大きさから、新型コロナウイルスはスペイン風邪以来のパンデミックと言われているのです。」(第1章より)
内容説明
疫病は人類にどんな影響を与え、経済はどのように立ち直ってきたのか?「未来の答え」は、歴史の中で示されている。首都圏から「本社」が消える?業務から「出張」が消える?大学から「キャンパス」が消える?…デジタル化が呼び起こす社会変革を大胆予測。
目次
第1章 ペストは中世ヨーロッパ体制を破壊した
第2章 第一次世界大戦の戦況を左右したスペイン風邪
第3章 短期化する新型ウイルスの流行
第4章 感染症と共存していく社会へ
第5章 格差の拡大をデジタル化が是正する
第6章 地球環境問題とエネルギー政策の転換
最終章 新型コロナ後の投資戦略
著者等紹介
中原圭介[ナカハラケイスケ]
1970年、茨城県生まれ。慶應義塾大学卒業後、金融機関や官公庁を経て、現在は経営・金融のコンサルティング会社「アセットベストパートナーズ株式会社」の経営アドバイザー・経済アナリストとして活動。「総合科学研究機構」の特任研究員、ファイナンシャルアカデミーの特別講師も兼ねる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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おおたん
新田新一
m.j.
moshimoashitaga
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