内容説明
「セラード」とはブラジル内陸部に広がる日本の5.5倍の面積をもつサバンナ地帯のこと。何の役にも立たないと思われて誰からも見放されていたこの原野が今では世界有数の穀倉地帯に変貌を遂げた。日伯の長期にわたる国際協力によって人類史上初めて熱帯圏に大規模畑作農業を出現させた奇跡の農業革命の全容。
目次
プロローグ ブラジル熱帯サバンナの「緑の革命」
第1章 セラードの「原風景」と「現風景」
第2章 セラード農業の扉を開けたパイオニアたち
第3章 セラード開発を軌道に乗せた日本ブラジル両国協力
第4章 未曽有の試練を乗り越えてセラード農業は本格的発展へ
第5章 不毛の原野は世界の穀倉地帯となった
第6章 「セラードの奇跡」を可能にした人と組織
第7章 セラード開発の「インクルーシブな発展」と国際的貢献
第8章 セラード農業の発展と生態系・環境の保全
第9章 ブラジルの成長戦略と新産業「セラード農業」
エピローグ 進化・発展するセラード農業の行方
著者等紹介
本郷豊[ホンゴウユタカ]
国際協力機構(JICA)非常勤客員専門員/1971年玉川大学農学部卒業/海外移住事業団(現JICA)に入団。1979年より日伯農業開発協力会社(カンポ社)へ役員補佐として出向、1986年JICAブラジル事務所勤務、1996年よりJICA派遣専門家としてブラジル農務省事務次官補佐官。2009年、セラード開発の経験をもとに「日本・ブラジル連携対アフリカ熱帯サバンナ農業開発協力事業(通称ProSAVANA)」を企画・実行。2010年4月より現職
細野昭雄[ホソノアキオ]
国際協力事業団(JICA)研究所所長/1962年東京大学教養学部教養学科卒業/アジア経済研究所調査研究部、国連ラテンアメリカ・カリブ経済委員会、筑波大学社会工学系・国際総合学類長、筑波大学国際政治経済学研究科長、筑波大学副学長、神戸大学経済経営研究所教授、在エルサルバドル共和国大使、JICA国際協力総合研修所客員国際協力専門員、政策研究大学院大学教授等を経て、2011年4月より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。