内容説明
新しい“日本の製造文明”が世界を変える!時代遅れの「競争」から離脱して「すみわけ」を実現するマエカワの経営哲学。
目次
第1章 ヨーロッパの没落
第2章 資本主義から場所主義へ
第3章 「まれびと」が日本をつくった
第4章 文化とつながった製造業こそ「産業の王」
第5章 世界の製造業はこうなる
第6章 二一世紀は日本の時代
著者等紹介
前川正雄[マエカワマサオ]
昭和7(1932)年生まれ。昭和30年、早稲田大学理工学部工業経営科卒業、前川製作所入社、昭和46年より同社社長、現在MAYEKAWA HOLDING CEO/前川製作所顧問。一般財団法人前川報恩会理事長、公益財団法人和敬塾理事長、財団法人深川高年齢者活用センター理事長。スイス在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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葉
1
企業における場所学として企業社会は20世紀の競争から21世紀のすみわけとなるとして、感覚に導かれて無の世界に入っていかなければならないとしている。すみわけを踏まえた場所主義的経営は日本古来のものらしい。日本の生産方式は共同体がつくりだしたものらしく、アドラーを思い出した。神との契約以外、方便でいくらでも場所は変えられると思っている一神教と、場所が神だと考えているアニミズムの差があるとしている。共同体のすりあわせから無への連続で、空への非連続があるとしている。ガラパゴスで何が悪いと一蹴している。2016/03/28
ushikubou
0
ハイテク製造業は論理だけでなく、文化、技能といった深い蓄積が必要であり、この先数十年は日本の独壇場になるという主張。正直、ファクトと異なる捉え方をしている点があり首を傾げたくなるところは多いが、イノベーションを起こすには文化への洞察、場所性へのこだわりが大事という著者の主張は一理あるだろう。ホンダのワイガヤ文化にも通ずるものがある。2017/07/05