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内容説明
安全性にかたよった原発論議に経済学者が一石を投じる。発電コストの比較、エネルギー転換策、新需要の創出まで再生の道筋を描くための処方箋を提示。
目次
第1章 複合震災がもたらした安全神話の崩壊
第2章 原発は「安くて安定供給できる」電力なのか
第3章 原発に頼らないエネルギー政策を実現する
第4章 持続的成長パスを描くための基盤づくり
第5章 電力制約と財政制約を受けない日本復興策
第6章 エネルギー転換を軸に新たな経済成長へ
著者等紹介
円居総一[エンキョソウイチ]
日本大学国際関係学部・大学院教授。1948年福井県生まれ。ロンドン大学スクール・オブ・エコノミックス(LSE)大学院博士課程修了。Ph.D.取得。1973年東京銀行入行、ロンドン支店調査課長、ニューヨーク支店次長などを経て、東京三菱銀行米州本部主席エコノミスト。1997年日本大学教授となり、現在に至る。経済企画庁、通産省、経済同友会等諸委員会委員、日本EU学会理事、富士通総研研究顧問などを歴任。日本経済研究センター特別会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mura_ユル活動
14
2011年7月出版。経済学の視点で書かれている。その一つ、発電コストの実態の検証。発電コストは各電源(原子力、石油やLNGなど)別の稼働率が大きく関係する。さらに、原子力発電は補助金も発電コストとは別に税金として払っている。日本電源別シェア、石炭が意外に多いなあ。CO2についても言及。効率の良い国内よりも海外に日本の技術を輸出した方が、地球全体の環境には貢献度が高いと。原子力周辺の雇用や電力自由化、スマートグリッドも。このままビジョンもなく、未来の子供達に負の遺産を残すことは、是非、避けなくてはいけない。2013/03/20
lime@灯れ松明の火
3
普段は安全性を論じた原発批判本を読むことが多いので、経済学、特にコストの面から原発の是非を問う本書は新鮮だった。データが豊富なのと、出典がはっきりしているのもポイントが高い。電力不足になるから再稼働だと?本書を読んだ方ならそんな詭弁にはすぐ気付けるだろう。重要なことはほとんど報道しないマスコミに代わって、なるべく多くの方が本書のような情報に触れられますように。2012/05/25
ゆうだい
1
原発は駄目だ!原発から次世代エネルギーに転換していこうぜというステレオタイプな主張を客観的データを元に、現実解として提示している。ロジック展開は「原発の経済性は優れていない」→「LNGを中心とした火力で電力をまかなって、次世代エネルギーに移行」→「原発がなくても雇用は創出でき、経済成長できる」というもの。ありきたりだけど、豊富なデータから展開しているので、わりと説得力がある。2012/02/04
HIRO
0
詳細のデータを用いて、客観的な分析で粛々と論理が展開されています。火力発電よりも原発の方がコストが掛かる。今までの自分たちは原発の方が安いと思っていましたが、実はそうではなかったと・・・2015/04/08
asajee
0
前回、原発推進の本を読んだので、バランスをとろうと思って。経済面を軸足に、豊富なデータを基に進められる論は説得力あり。原発の危険性を感情的に述べるのではなく、危険性以外の、原発のメリットのなさが分かりやすく述べられている。2012/02/03
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