内容説明
2030年、日本の労働力は1000万人減少、世界的な人材争奪時代が到来する!外国人労働者問題に関する提言。
目次
第1章 枯渇してゆく日本の労働力(人口減少社会における社会の再生産と移民;加速する労働力人口の減少;少子高齢化時代における労働力需給)
第2章 日本は「労働鎖国」か―受け入れの問題点を探る(受け入れの是非論とその展開;研修・技能実習制度は生まれ変わるか;産業存続危機の解決策としての外国人研修・技能実習生の受け入れ;EPAによる看護師・介護士受け入れ制度について;アジア地域から来日して働く外国人IT技術者)
第3章 成長するアジアと人の移動(アジアの経済成長と外国人労働者;送出し国の開発と出稼ぎ労働;改革される外国人労働者受け入れ)
第4章 労働力大争奪時代の到来に備えて(日本を離れアジアへと向かう若年労働者;中国の経済成長と高齢化がもたらす、アジアの労働力争奪;これからの日本がとるべき方向性とは;多様な人材の包摂とグローバルなアプローチ)
著者等紹介
安里和晃[アサトワコウ]
京都大学大学院文学研究科特定准教授、笹川平和財団特別研究員。経済学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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橋本 千春
1
日本とアジアの労働者の移出、移入についてわかりやすく説明されていて良かった。移民を受け入れるのかどうか……という選択以前に、外国人労働者の取り扱いについて国の政策からして曖昧でウヤムヤなままなんだなぁと。とはいえ、シンガポールみたいな政策はそれはそれでどうよ?とも思った。いずれにせよ人口が減っていくし、高齢者や女性の労働力を活かすにしても限界はあるし、よく考えなきゃならん問題なんだなぁ。2012/08/13
偽教授
1
日本はただちに多文化共生を受け入れるべきであるという安直な結論はともかく、2011年に出た新しい本ということもあり、アジア諸国の現況についてのレポートは詳細でなかなか読みごたえがある。2011/11/17
kozawa
0
書名ほど扇動的な内容ではないようだけど、外国人労働者の現状について、どちらかというと開放側の立場で解説している。割と面白く読んだ。フィリピン、ベトナム、シンガポール、韓国等の事例も興味深い2011/05/13