内容説明
映画制作の苦労談から、傑作映画の誕生秘話、メジャー映画での成功と落胆、撮影中の事故による悲劇など、「映画という、語るのも惜しい人の夢の実像」を追い続けてきた井筒和幸が、初めて詳らかにする“映画渡世”。
目次
語るのも惜しい人の夢の実像―まえがきにかえて
第1章 映画渡世―1975‐1980
第2章 ガキ以上―1981‐1986
第3章 映画渡世・シーズン2―1987‐1992
第4章 愚連隊未満―1993‐1996
あとがき―そして『ヒーローショー』へ―1997‐2010
著者等紹介
井筒和幸[イズツカズユキ]
映画監督。1952年奈良県出身。1981年『ガキ帝国』で日本映画監督協会新人奨励賞を受賞。1996年『岸和田少年愚連隊』でブルーリボン最優秀作品賞受賞。2004年『パッチギ!』では、ブルーリボン最優秀作品賞ほか、数多くの映画賞を獲得。最新作は『ヒーローショー』(2010年5月公開)。その他、テレビ、ラジオのコメンテーターなどでも活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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まさやん80
3
井筒和幸監督が、1975年から1996年までの自分が撮ってきた映画について語り、その時々で見た映画について語る。 分かりやすい文体ではないので、読むのに少し苦労はあるが、とにかく多くのことを文章の中に埋め込んでいこうとしており、文章に熱気がある。常に映画界の現状に不満を抱き、その不満のはけ口を求めているかのような過激なコメントも多くあるが、それは映画を愛する井筒さんの一種の照れ隠しかもしれない。 出来たら、1996年以降の作品についてのこうしたエッセイも読んでみたい。2020/08/27
escher
0
「映画を、ボクらは作家で見てきた。作家につきあってきたのだった。映画館が綺麗か汚いかで見てきた訳でもないし、アイドルを追いかけてきたのでもない」という文章にハっとさせられる。今、自分が監督で映画を観に行くのは、三池崇史、阪本順治、北野武、井筒和幸、キム・ギドク、ジョニー・トー、ぐらいか。そして、井筒監督が苦労して撮影したシーンを、勝プロの女性に編集で切られるエピソードを知り、編集を監督がしない方がいいなと改めて思った。現場を知る人が編集するとどうしても情が湧いてしまい、映画が冗長になりがちだよね。2012/11/04
kokada_jnet
0
「岸和田少年愚連隊」までの半自伝。全編ほとんど独特な愚痴文体が続くので、疲れた。内幕話で面白い話もあったけれど、ガキ帝国と岸和田・・の所以外は、読んでてキツイ。2010/09/11
rinrin
0
⑦ すごい。2010/05/31