内容説明
昭和22年4月から、アメリカ軍の指令によって開設された新制中学は、まだ校舎も整備されていなかった。そこで、旧陸軍の兵舎がつかわれた。昼休みになると、山内良介は学校をとびだしていく。休み時間に一仕事するためだ。父さんが田舎へいってしまった日、良介は、母さんとふたりで仕事をさがした。鹿児島市内を野良犬のように二日間うろついた。二日めの夕方になってようやく仕事にありついた。それが、佐賀屋製パン工場だったのである。上品できりっとしたところのある母さんは、小売店の評判がよかった。たちまち販路をひろげて、母さんだけではパンをさばききれなくなった。そこで、良介が学校に近い小売店をうけもつことになった…。
感想・レビュー
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がんぞ
4
要するに「前日の残り、破棄すべき餡パンを半額の5円で売って儲けた」「その金で中学校に行けた」話。防腐剤が無く餡も代用品で、かなり痛んでいた。構わず食べた。終戦で満州台湾や半島に居た人が引き揚げて来て人口過剰、住宅不足の上、占領軍は一番良いところを奪った(食料品も女も)。米軍に国を救ってもらった韓国が米国を恨み追い出そうとするのに比べ、日本の戦争被害者が日本政府だけを怨むのは占領軍に紙を配給された朝日新聞など手のひら返し平和論者による洗脳か。もう日本は(米軍駐留するとは言え)東京裁判史観でいる必要はないのに2015/01/08