内容説明
『戦争と平和』『アンナ・カレーニナ』などの名作を残したロシアの大文豪・トルストイ。権力と闘い、内なる生の鉱脈を掘りつづけた巨人の実像に迫り、その八十二年の生涯を描いた力作評伝。
目次
トルストイの故郷と家系
幼・少年時代の幸福と悲しみ
大学生活とその挫折
故郷での農業経営とその失敗
軍隊生活と生死の苦悩
農民解放と「進歩」の問題
農民の中へ
結婚、『戦争と平和』
『アンナ・カレーニナ』
『懴悔』と宗教的探求
トルストイ主義の形成
『復活』
波紋
暴力との闘い
家出と死
著者等紹介
藤沼貴[フジヌマタカシ]
1931年、中国遼寧省鞍山市に生まれる。早稲田大学大学院ロシア文学専攻博士課程修了。早稲田大学教授を経て、創価大学特任教授、早稲田大学名誉教授。文学博士。2012年、神奈川県横浜市にて逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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マエダ
43
「比類なき文学的才能」「強靭な肉体」「伯爵の家柄」を生まれ持ち「名声」「莫大な印税」「献身的な妻」を得てなおも権力と戦い。幸福、愛、真実、生、死について人間に許される限界まで考えて伝えていく。一人の人生とは思えない。2022/05/08
そーすけ
6
49*同じ著者の『トルストイ』は読んでいて面白かったのだが、こちらはあんまりだった。何となく、トルストイを嫌いになる(笑)。「不細工」「女性にもてない」とか、やたら書き方が冷たい気がする。最後まで死刑廃止を訴えたトルストイ。2020/02/18