内容説明
いじめ・虐待・引きこもり・問題行動…自分はこんなに子どもを愛しているのに、なぜ?親子・家族関係のなかで、子どものこころはどのように傷つき、またいかに守られ、支えられるのか。第一級のサイコセラピストによる深層からのメッセージ。
目次
第1章 子どもが傷つくとき
第2章 親子関係による守り
第3章 母親と父親との関係
第4章 家族の窓口
第5章 子どものこころに感染する大人の病理
第6章 こころが治癒するための治療空間
第7章 ファンタジーがこころの傷を癒す
第8章 「我慢」と「甘え」の深層心理
著者等紹介
網谷由香利[アミヤユカリ]
北海道生まれ。東洋英和女学院大学大学院人間科学研究科博士後期課程修了。博士(人間科学)。臨床心理士。専攻は臨床心理学、分析心理学。「佐倉心理療法研究所」所長。ユング派の分析家・織田尚生氏に師事。サイコセラピストとして、その驚異的力量が注目されている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
makimakimasa
10
紹介される事例が少なく、内容も傷付くのが当然という様な、極端なケースが多い。もっと、親の何気無い言動が子供の心理に与える影響や仕組みとか、素人が気付きにくいポイントを知りたかった。ファンタジーの世界が治療空間になるというのは分かるが、それでTVゲームが良いとも思えない(著者自身は読書に夢中になったと書いている)。しかし必要な悪体験を通して衝動発散させてやる事の重要性は納得。まずは親自身が己の心の傷と向き合う事が一番大事。なぜなら子供は親の憎しみや不安を無意識に背負って傷付いているから。2023/01/26
奇跡のバーシ
4
再読終了。大人が変わることが大切。ファンタジーの世界が心の傷を治す、これをもっと知りたい。そしてお母さんが働かなくてもよい社会が必要かも。もっと赤ちゃん側に立って考えていかないとならないと思った。2015/12/17
きんちゃん
3
とてもいい本だ。子どもを愛しているつもりなのに、どうして子どもが傷ついてしまうのか。そのメカニズムなどが書かれている。また、子どもの傷つきの背後には大人、親のこころの傷つきがあることや、日本はかつて何百年にもわたって、世界でも類をみないほど子どもを大切にしてきた国民であったことや、これからどうすればいいのかなどが最後に書かれている。 最後に心に残った箇所を。子どものこころは、どんな時に傷つくのでしょうか。当然のことのようですが、守りのないとき、誰も守ってくれる人がいないときに傷つくのです。2013/10/14
やぎのゆきちゃん
2
子どもは、人の心の深層を捉える卓越した能力をもっている。「こどものために」という大義名分で、大人にとっての都合を押し付けていないか。2011/02/02
©️©️©️
1
自分のインナーチャイルドと向き合わされた。 読んでいるとしんどくなる。 自分が抱えてる問題は家族から受け継いだものである。 私の母は父が嫌いだった。 娘である私にそのことは言わなかったが、見ているとわかった。 父は母を裏切ったし、ひどいことをした。そのこともなぜか知ってる。 それ故に、私は夫という存在が嫌いになったし、信じれていない。 私自身結婚して3年になるが、どうせ裏切られるんだろうなと思っている。(別に何かされたわけではなないのに) この本でもあるように、確かに子どもの観察力や感じる力はすごい。 2021/01/27