内容説明
統合失調症にビタミンB3が効く!ストレス・ウツ・痴呆…心の病に食事が深く関わっている。薬づけ医療への警告と栄養療法のすすめ。
目次
第1章 食生活が人生を左右する
第2章 ビタミンとミネラルの重要性
第3章 援助への栄養的アプローチ
第4章 心・脳・栄養―新しい医学の潮流を
第5章 精神疾患への栄養療法
第6章 統合失調症患者への援助の実際
第7章 投薬の前に食事の改善を
著者等紹介
大沢博[オオサワヒロシ]
1928年群馬県生まれ。1952年東京文理科大学卒。岩手大学教授を経て現在、同大学名誉教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
瑪瑙(サードニックス)
36
精神的な病を栄養面からアプローチした本。今までにない視点で書かれてあってなかなか面白かったです。やっぱりバランスのとれた食事は体だけではなく、心(精神)にも影響を及ぼすのですね。昨今、贅沢な料理の紹介番組が多いですが、家で毎日食べる食習慣がやっぱり大切だと感じました。食事を抜いたり、偏食をしたり、カップ麺などのインスタント食品やお菓子や清涼飲料水ばかりでは、心身共におかしくなっても不思議はないですよね。2018/09/18
gtn
17
心理主義、社会学主義等、一次元だけで全てを判断する「還元主義」に警鐘を鳴らす。その上で、粗暴な子供や心の病を持つ人が食事の見直しにより改善された実例も踏まえながら、問題解決の検証に栄養学の視点を加えることを強く提唱する。確かに少年犯罪事件が発生した時、マスコミや専門家は道徳や教育面ばかり論じ勝ちであり、栄養面に触れることは皆無といっていい。私自身、治療に当たり食事は二の次に置いていたので、本書は目から鱗であった。2020/05/16
まったん
7
タイトルには「心の病」と書いてあるが、内容は心の病の他に家庭内暴力、引きこもり、痴呆、衝動的殺人など、偏った食生活から引き起こされるであろうことが書かれている。正しい食生活の大切さと低血糖の恐ろしさなどを書いた本なのに、このタイトルでは読む人を狭めてしまっている気がしてそこは残念に感じる。専門的な話が続いて読みづらいところもあったけど、とても勉強になった。2017/01/12
こうきち
4
砂糖と、カップラーメンの取りすぎは、やはり、良くないのか。気をつけよう。ってか、改めよう。2015/08/31
のぶ
0
医食同源という単語は昔から耳にしていて、ある程度は気遣いながら暮らしてるんですが、食事と心の病との関係については確かな知識は持てずに、漠然とインスタントやファーストフード(に過度に依存すること)が危険だという程度の認識でいました。本書はその知識を大幅に補強してくれることは残念ながらなくて、断片的情報として症例の紹介が行われているのと、後半は個別栄養素の解説で、なぜか急に要素還元主義的な雰囲気でサプリメントを取りなさいという論調になっているあたりが(出版社のバックグラウンドもそうですが)胡散臭く感じました。2013/05/11