内容説明
道化のスカラムーシュが絶対身分の貴族に徹底挑戦する男のロマン。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まふ
119
フランス革命勃発時点における貴族側から描かれた冒険活劇。名付け親の伯爵に育てられたアンドレは旅の一座に拾われて経営者になったり、剣術の修行をして第一人者になったり、革命の指導者側になったりと、変転著しいが、最後に思いがけない事実が判明して気持ちよく終わる。中編であるが起承転結の明確な物語だった。最近やたらに長く締りのない(?)物語を読んでいたせいか、最後のどんでん返しには感激すらした。やはり、夾雑物のないスマートな物語が単細胞の読者である私には相応しい、と再認識した。G466/1000。2024/03/18
Nobuyuki Shirae
1
大学時代に読了 大好きな作品
りんたろ
1
フランス革命を背景に、正義に目覚めた主人公が貴族への復讐に燃える話…かと思いきや。身を隠し生き延びるために見つけた職に没頭しちゃったり、でもやっぱり革命の空気に吸い寄せられちゃったり、かなりライク ア ローリングストーン。弁舌の才を武器に、姿を変えては民衆(と宿敵)の前に現れそして消えていく様は、舞台で役を演じているよう。そして民衆から離れることになる結末で、道化(=スカラムーシュ)としての印象が決定的なものとなる。 できすぎた話(要するに王道?)ではあるけれど、好きです。2012/11/03