感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
cockroach's garten
13
19世紀はバルカン半島を手中に収めていたオスマン帝国から数多くの国がフランス革命の影響を受けて独立しようとうごめいていた時期でもある。それには当然西欧列強が”東方問題”と呼んで介入してきたこと自体も後押しした。ブルガリアもその一国である。ヴァーゾフはそのブルガリアを代表する作家で”ブルガリア文学の父”と称されている。本書に収録されている彼の作品はすべてブルガリア民族運動の話である。当時の民族運動がどうであったかを知れて良かった。ただ作品としてはナショナリズムに傾倒しているので陳腐さを感じた2019/12/11