出版社内容情報
明治大学名誉教授 伊藤進先生が傘寿を迎えられたことを記念して発刊する論文集。薫陶を受けた研究者15名が「私法規律の構造」をテーマに寄稿。最先端の研究が集結した珠玉の論文集。
民法研究者として長きにわたり民法分野の発展に寄与される伊藤進先生の傘寿を記念し、第一線で活躍される研究者が改正民法も視野に入れ、私法上の権利義務の発生について規律構造の本質的問題点の考察を展開する論文集。
目次
ボアソナードの合意論と多数当事者間契約論
契約上の義務概念の拡張と債務関係構造―ドイツ民法理論を素材にして
契約成立場面における約因理論の規範的位置づけ
消費者契約の成立法理の構造と課題―結婚式場契約の成立問題の検討を通して
民法改正における定型約款の組入要件と内容規制
改正民法における売買の追完規定の検討―「契約の尊重」と「契約規範」の多層的構造という観点から
わが国における要物契約条項の継受と今日までの展開―消費貸借における議論を中心として
委任契約の終了と善処義務―「契約の終了」規律の一斑
民法における動物の地位―フランスにおける議論を中心に
民法典における不動産規定(86条1項)の規律構造
第三者所有権留保における留保所有権の対抗要件―買主の倒産手続における取り扱いを中心に
原則的な時効期間概念の変遷
贈与法と相続法―債権法改正と相続法の関係
相続法の規律構造
私法と行動規制―ドイツにおける規制と私法論を参考に