出版社内容情報
〈昭和前期に活躍した関西の茶道具職人たちの事典〉
〈あまり語られることのなかった職人たちの人となりを語る〉
近代の茶の湯について語る書籍は昭和の終わり頃より出版されていますが、その多くが東京を中心とした内容です。さらに、千家十職を除く、茶の湯道具を制作する職人について記したものはほとんどありません。しかし、近代には茶人や数寄者に寄り添い、好み物や写し物などを制作した職人が数多くいました。本書では、大正から昭和前期の関西を中心とした茶道具を制作した職人について、その人となり、作品などを紹介します。茶道の動向、時代背景やエピソードを織り交ぜながら、各家や親族、知人などから聞き取りした成果も交えています。第1章では戦前、東京・大宮御所にあった貞明皇后の秋泉御茶室とそこで用いられた道具について、第2章では木津家3代・宗泉が立ち上げた「清技会」の会員25名について、第3章では昭和初期に各家元と関わりのあった関西を中心とする74家の職人について言及しています。
【目次】
目次
第一章 秋泉御茶室と御用具(秋泉御茶室の建築的特徴)
第二章 清技会―近代茶の湯を支えた職人集団
第三章 家元出入りの職人たち
第四章 近代の職人の技を知る(昭和戦前期までの大阪の美術工芸界と「清技会」の果たした役割;関西の数寄者による好み物とその職人たち;近代以降の茶の金工―東京・京都・大阪の動向を中心に;近代における関西の漆芸―茶道具を中心に;近代における関西のやきもの―化学技術の革新と伝統技術の継承)
著者等紹介
木津宗詮[キヅソウセン]
昭和37年(1962)、和歌山県生まれ。同61年、立命館大学文学部中国文学科卒業。現在、武者小路千家家元教授、京都外国語大学客員教授。木津家後嗣宗隆を経て、平成25年(2013)に卜深庵七代宗詮を襲名。斎号は桜斎。『千一翁』は三徳庵の第二十四回茶道文化学術奨励賞(2013年度)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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