出版社内容情報
〈心理学の分野から茶の湯を多面的にアプローチ〉
〈日本のリスク心理学研究・社会技術研究を拓いてきた社会心理学者がアプローチする茶の湯の多面性〉
日本のリスク心理学研究・社会技術研究を拓いてきた社会心理学者・岡本浩一氏が月刊茶道誌「淡交」で連載している「茶道心講」は、連載開始以来、二十数年を経てなお人気を博しています。日々、茶道の修練に取り組む著者が、専門とする心理学から茶道の様々な部分にアプローチして、茶道の実践者ならではの視点で綴る文章は、読者から変わらず支持を得ています。本書では、「道具に思う」「文化の諸相(真形草)」「鍛錬の姿」「茶事の心景」「茶の湯につらなる群像」の五つの章、全64話を収録しています。
内容説明
茶道を越えて森羅万象を哲学する茶道観。心理学者である著者が、「道具」「文化」「練達」「茶事」「茶湯につらなる面影」の5つの諸相から茶道が具体的でかつ多次元的な心の活動であることを解き明かす。
目次
第1章 道具の諸相(道具が育つ;建水から茶席を看る ほか)
第2章 文化の諸相(及台子に想う;高度化と単純化 ほか)
第3章 練達の諸相(座る力;〓啄同時 ほか)
第4章 茶事の諸相(茶事ハイ;薄茶の切り換え ほか)
第5章 茶の湯につらなる面影の諸相(八景棚と海仙宗匠の面影;同世代の意識 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しょーちゃん
1
感じるところ、多々あり。 道具を集められる余裕(お財布も心も)をどうやって作るのかが課題。2025/08/31
Go Extreme
1
道具に祈る心持ち 万年筆を用いた修士論文 水指もゆっくりと育つ 座の茶杓 使い込むことで色が変わる 井戸茶碗の新仮説 四段の思想 奥伝の稽古が坐る力を養う 端正を超えたところ 技批の差分能力 脱馴化 美人揃い 薄茶が真 見立て 人格的教養 オーラ フェッショナル・オーディエンス 未来からの手紙 時間の歪み 油つる 正直に深く誇らぬさま 水屋詰めの工夫や心入れを読み当てる 陰徳を探り当てる愉しみ 虚さ 不首尾からの回復2025/04/15
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- 和書
- 秘宝 〈下〉 講談社文庫