出版社内容情報
〈こんなにも違う! 利休・織部・遠州、三者三様の茶風がわかる一冊〉〈「くらべる」ことで見えてくる茶の湯の発展の過程とは〉
千利休・古田織部・小堀遠州。一般にも知られる三人の茶人を、「茶碗」「花と花入」などの項目ごとに比較。三者の美意識の違い、茶会の手続きの違いを追うことで、今の茶の湯の姿へとつながる変化の道筋が見えてきます。三者の比較イラストに見開きを充てて多数用いるなど、ビジュアルで理解を助けて、茶道史のあらましを知るための入門書としても読める内容に。「なごみ」2019年連載に加筆、イラストを追加し、書籍化。
内容説明
人間としてのタイプも、社会的立場も、芸術的なセンスも異なる三人の偉大な茶人。三者三様の茶の湯をさまざまな角度からくらべ、茶の湯史上もっとも華やかな時代の発展の過程を探る。「くらべる」ことで見えてくる。
目次
くらべる「生涯」
くらべる「露地」
くらべる「茶室」
くらべる「茶会」
くらべる「掛物」
くらべる「料理」
くらべる「炭手前」
くらべる「花入と花」
くらべる「茶入り」
くらべる「茶碗」
くらべる「点前」
くらべる「聞書」
著者等紹介
神津朝夫[コウズアサオ]
1953年、東京生まれ。早稲田大学卒業。ドイツ・マンハイム大学に2年間留学。帝塚山大学大学院修了。博士(学術)。専門は日本文化史・茶道史。大学教員を経て、現在は著述業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ポテンヒット
11
茶室や茶碗など道具から三茶人を比較することで茶の湯の変遷が見える。茶道に詳しくなくても大まかな流れが理解でき、とても分かりやすかった。道具や景色、至る所に細かな目を配り客をもてなす。武士達は戦場で働く一方、作法や所作を身につけてものを見る目を養っていたのだな。2024/05/07
知降 星人
2
師の教えを消化しながらも、師とは違った独自の世界を自ら展開してこそ、優れた弟子といえるのである。2023/04/02
うし
1
当方ずぶの素人だからこそ、くらべて解かれることで発見がある。やさしい味わいの入門書だが、一次資料に丹念にあたって実は硬派かも。2025/03/10
Tsuchi(TSUCHITANI.K)
1
また後で 一回読んだぐらいでは、わからない 他の本も読んで、また後でも一回2023/05/20
Kuliyama
0
分かりやすく、なるほどなるほどと頷きながら拝読しました。各流派の方にお薦めです。2024/01/26