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内容説明
明治末期に出現し、全国規模で大流行した「カフェー」は、飲食ができ、ウェイトレスによるサービスが魅力の娯楽施設。大衆が近代文化を享受できるカフェーは、日本のモダニズムのはじまりの場所であり、特に京都では最新の文化を発信する尖端的空間だった。京都に実在したカフェーを豊富な図版とともに復元し、幻の「カフェー」時代の全貌を描く。
目次
第1章 京都にカフェーが現れるまで
第2章 初期の京都のカフェー
第3章 1922年の女給人気投票
第4章 映画・ダンス・カフェー
第5章 ジャズの氾濫と巨大カフェー
第6章 カフェー時代の終わり
第7章 女給のファッションとカフェー建築
著者等紹介
斎藤光[サイトウヒカル]
1956年生まれ。京都精華大学ポピュラーカルチャー学部教授。京都大学理学部・北海道大学大学院・東京大学大学院卒。専門は生物学史・性科学誌・近現代文化誌など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
iwasabi47
5
戦前京都の「カフェー」(現在の喫茶店や「カフェ」とは違う)の歴史を新聞等の史料で追う。その店の中には戦後に多少業態が変わっても同じ場所に商売し、私が記憶に残ってる1980年代以降にもあった場所が懐かしい。こちらも荷風の時代の参考に。「つゆのあとさき」2022/09/04
ナツ
2
京都のカフェーからカフェ・喫茶店への変遷の流れがよくわかる。 貴重な資料もあり。 どちらかといえば、カフェーの内情や様子、遊び方よりはカフェーという存在についての話かなと2024/07/17
chuji
2
久喜市立中央図書館の本。2020年9月初版。書き下ろし。明治末期に出現し、全国規模で大流行した「カフェー」。京都に実在したカフェーのお話。2020/10/29
つまみ食い
1
カフェ(ー)と喫茶店、今日ではほとんど同義語程度に捉えられているが、本書ではエロを全面に出したりジャズの騒音で近所から苦情が殺到したりするカフェーが流行し取締りの対象となったのち控えめな接客とコーヒーの提供に集中した喫茶店の勃興と入れ替わるように衰退していった歴史が述べられている。2021/04/19
婆娑羅書生フジコー
0
近代におけるカフェーの動向を当時の新聞などを用いて説明。京都日出新聞などから当時の文化人のサロン的なあり方や女給に関する事柄が記されていた。