出版社内容情報
80年代後半、スターそろい踏みだった歌舞伎界。今の歌舞伎をより深く味わうためにも役立つ、演劇記者による黄金期の観劇回想録。〈あのスターたちに「間に合った」幸せ〉
〈「非公式」歌舞伎史 1984~1988〉
80年代当時、勘三郎・歌右衛門のベテランに、幸四郎(現・白鸚)・吉右衛門・團十郎・菊五郎は40代。孝夫(現・仁左衛門)&玉三郎が爆発的人気をよび、勘九郎(十八代目勘三郎)と八十助(十代目三津五郎)はまだ20代。昭和最後期、百花繚乱の輝きを放っていた歌舞伎界。本書は、大学時代に歌舞伎座に通いつめた筆者による編年代(主に1984~1988年)の回想録です。
当時、人気では当代随一だった三代目市川猿之助(現・猿翁)を軸に、全24話にて各話で一人の役者&演目を中心に取りあげ、公式記録には残らないエピソードも記します。
松島奈巳[マツシマナミ]
著・文・その他
内容説明
高麗屋三代の襲名も、『ワンピース』の大人気も、すべては、ここから始まった!演劇記者歴25年の取材秘話も満載。黄金期のステージがよみがえるノンフィクション回想録。「非公式」歌舞伎史1984~1988。
目次
1984年(初体験は三代目市川猿之助―『極付獨道中五十三驛』7月・歌舞伎座;團十郎はワルいやつ?―『伊勢音頭恋寝刃』9月・歌舞伎座 ほか)
1985年(規格外の女形・坂東玉三郎―『桜姫東文章』3月・歌舞伎座;江戸荒事の大名跡「團十郎」が復活―『外郎売』5月・歌舞伎座 ほか)
1986年(最後の無頼派・尾上辰之助―『天竺徳兵衛韓噺』1月・国立劇場;梅幸が七代目菊五郎を継がなかったワケ―『寺子屋』1月・歌舞伎座 ほか)
1987年(十八代目中村勘三郎の「我が世の春」―『門出二人桃太郎』1月・歌舞伎座;女の園を激怒させた坂東三津五郎―『文七元結』3月・歌舞伎座 ほか)
1988年(はからずも兄弟競演となった松本幸四郎―『菅原伝授手習鑑』2月・歌舞伎座;團十郎の勘平―『仮名手本忠臣蔵』3月・歌舞伎座 ほか)
著者等紹介
松島奈巳[マツシマナミ]
演劇記者。1965年静岡県生まれ。筑波大学日本文学科卒業(歌舞伎専攻)。総合週刊誌の演劇・映画担当記者を経て、放送専門誌『GALAC』(放送批評懇談会)や演劇情報誌『シアターガイド』他で、演劇コラムやインタビュー記事を執筆。2007年から、筑波大学非常勤講師(「ジャーナリズムとメデイアの現在」)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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